第2話 助け

俺が向かう中で黒いマントを纏った奴ら数十人がでてきて護衛隊を殺していった。


『王族の護衛だからそこそこ強いはずなんだけど、この様子だとなかなかなの手練れっぽいから気をつけて』


「了解です」



「死にたくない、お前たちしっかりしろ」

王様らしき人物が隊長の背後に隠れている。


『なんとまあ、情けない…』

「どうしてですか?王様なんて、こんなもんなんじゃ?」

『王族は、皆ゼウスの眷属なんだよ。自分を、守るくらいはできるはずなんだが…』

「そうなんですか。やけに詳しいですね」

『うん、まあ…。』

と言葉を濁しながらブツブツと、言っていいのかな?別にいいよね。うん。


『ゼウスって、弟なんだよね。』

「弟!?」

『うん。まあ、親父に飲み込まれちゃってさ…ポセイドンも飲み込まれたんだけど、ゼウスが助けてくれてね。一部では、

長男 ゼウス

次男 ポセイドン

三男 ハーデス

になっててさ…だから俺冥界になったんだよね…』

なんていうか、凄い反応しにくい

「大変なんですね…。」

『うん、なんかごめんね?っていうか、早く助けないと死んじゃう』

「あ、そうでした。でも、何もできないですよ?」

『大丈夫、心臓を握りつぶす感じで手をぎゅっとしてみて』

言われるがままにやると、黒いマントを纏った中の一人が倒れた。


「え。。。?」

『と、まあこんな感じになるんだよ。簡単だろ?』

「は、はい。でも、殺しちゃったら結局冥界に行きませんか?」

『そう思うよね?でも違うんだよ。眷属の特性なのか、君が殺した場合はこっちに来ないんだよね』

「じゃあ、どこに行くんですか?」

冥界に行かないのであれば、どこに行くんだろ?

『普通、死ぬと霊魂となって一回冥界に来るんだよ。そこから、天国か、地獄か分かれるんだけどね、君が殺した場合だと霊魂ごと消えてこっちに来ない。』

「つまりは、無になるんですね」

『そういうこと、理解があって話しやすいよ。っということで気にせずにどんどんやっちゃおう♪』

「ノリが軽いですね…仮にも命を奪うんですよ?」

『まあ、そこらへんは慣れってやつ?』

そんな、ものなのか…と思いつつ、どんどん殺っていった。

だが、油断していたために背後から迫る一人に気づけなかった。

「腕の一本は貰うぞ」

と左を方から持っていかれた

「うぐッ」

痛みに耐えながら奴の心臓を握りつぶす

未だに血は流れているが黒マントの奴らは片付いた。


「チッ、呪われた者め。さっさと失せろ」

なんだこいつ。少しイラっときた


「ねえ、こいつ殺してもいいと思う?」

『腕一本掛ける価値はなかったね。殺しちゃってもいいよ?』


「ばいばい、礼儀知らずな馬鹿野郎」

俺は王を殺した。


『左腕なんだけど、僕の腕をはやしておいていいかな?」

「いいですけど、見た目とか大丈夫ですか?」

骨とかだったら見られたときに大変だ。

『安心して、骨とかじゃないから』

と生えてきたのは黒いなにかが腕の形をしていた。

『こっちは、失うことはないから安心して。それと、こっちはぼくができることならなんでもできちゃうんだ。だから使うときは注意してね』

「わかりました」

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