日本でも防犯カメラがすでに500万台ぐらいはあると推計されている記事を見かけていますし、インターネットの普及も監視技術の浸透に一躍を担っているようです。
監視社会とプライバシーの問題について、改めて意識づける短編だと思いました。
作者からの返信
ありがとうございます。
作中にもそういう描写ありますが、個人の私生活がネット上に蓄積されてゆくという流れは、これから加速してゆき、押し止められないと思います。
現実でも、このコロナ騒ぎの中、携帯電話の位置情報から各地の人出状況が割り出されてます。
個人のデータが万人に平等に晒される世界というのが、ネット社会の行き着く先なのかも。そう考えるとこれからの世の中『プライバシー』はその意味の変容を強いられるように感じますね。
とても余韻の残る作品です。それもとてつもなく不安が醸成されているような不思議な余韻です。
見方を変えればこれはホラーなのか?そう思ってしまう。頭の中がおかしくなった男、妄想と空想と現実が入り混じった不思議な世界、一体どこまでが現実なんだろう。
あのセーラー服の少女があの男に乱暴されたのか?いやそもそもそんな男自体、本当にいたのか?でも確かにあの制服の少女はいた。そして包帯をして松葉杖をついている。
……いやいや待て待て、今この瞬間彼女を見つめているこれ自体が本当に現実なのか?もう何が現実なのかわからない。
完全に作者の罠にはまってしまった!作者が作り上げた迷宮の中に彷徨ってしまっている!
作者からの返信
読んでいただいてありがとうございます。
ずっとパソコンモニターばかりを見ていると、パソコンの中のこと(現実か現実でないかよく分からないこと)とパソコンの外のこと(現実そのもの)とが混じりあって分かりにくくなりませんか。このお話はそういう感じですね〜。