さぐりさぐりの交流初期
19:さてはて、私たちはいったいどういう環境で青春を共有したのか。
さてさて、そんな感じで、ちょっと不器用な感じで出会った私たちではありましたが――。
彼がぶじ文芸部に入部してくれて、私たちはおなじ時間を過ごすようになりました。ただしもちろん、たくさんいる部員どうしとして、ですけども。
当時、文芸部は週三で活動してました。週三ですよ、週三。
ここ、さりげなくだいじなポイントですね! いまの時代のことは知りませんが、すくなくとも当時は文芸部(ほかに該当するのは、美術部や化学部など。もちろんガチなところもあるのでなにごとにも例外はあり)などというと週に何回も活動するものではなかったという風潮がありました。
うちの学園の文芸部も、私が入部したてのころには週どころか月に何回かという単位の活動だったのですが。
「文芸部」というものに過剰な憧れを抱いて入学してきた一年生のころの私は、三年生の先輩たちがお優しかったのをいいことに、一年生の分際で活動日を増やすことを提案。
三年生の引退後も、なるべく多くの部員が来られそうな日をアンケート。
そういうわけで文芸部はたしか、月曜、水曜、土曜ですかね、そんな感じで活動するようになりました。
うち、土曜授業もあったのですよね。そして、水曜は原則全校集会で締められる日でした。
つまり学年やコース問わず(いちおうコースの存在する学園でした)集まれる水曜と土曜はマストで、それプラス一日、といったかたちでしばらく活動してゆくことになります。
とはいえ、文芸部です。とくにいつもなにかをやるわけではなく。やることがあるとしたら、年に四回発行が目標の部誌の話し合いや原稿集めくらいです(ちなみにもともとはうちの文芸部には部誌というものがなかったのを、これも私の代から提案してはじめてもらいました)。
あとは、ゆるく、ゆるく、まあ……文化的トーク、いえもっと実態に即して言うなればオタクトーク。
つまり、実質、雑談っていうのがおもな活動内容です。
それこそ2010年前後に流行っていた日常系部活モノ、ああいう雰囲気を思い浮かべていただければおおよそ間違いはありません――。
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