第2話 エイルと合流
オペレーション・ワルキューレが始まる
これは私の援軍作戦
閉じ込められた私を救出するために味方が隕石と共に降下してくる
降下ポイントは、
これでは私は隕石の衝突で死ぬと思うだろうが、それは違う
そもそも地上に降下する際、迎撃されるのは必須なため降下ポイントはズレると
予想されている
だから意外に安全なのは私のいる降下ポイントだろう
でも………、私は運が悪い
私を閉じ込めた
探すのは、ここに持ってきただろう私の
探してた格納庫はあっさり見つかり、不用心なことに開けっ放しになっていた
「………やっぱり分解されてるよね」
格納庫にある私の機体は直ぐに見つかる
見せつけるように目立つ場所で分解されたパーツが並べられている
これは私の様子を見に来たついでに、鹵獲した
幸いなことに分解されたのは装甲、腕、顔と重要な場所は分解されてない
下半身と背中の核融合炉部分は、手を加えられた様子は無い
これなら分解されてない部分がそのまま、緊急退避状態として使える
(緊急退避状態:戦闘で両腕を壊された
軽くすることで、敵から逃げやすくなる)
それでは重要な装甲が使えないので、残ってた中国軍の
「………詰んでる?」
逃げる時間は無い、身を守る装甲は無い、逃げる場所は……
「ある!!」
建物で意外と頑丈な場所はトイレだ
狭く周りが壁に囲まれてるから意外に安全らしい
でもここは軍事基地だ
それならもっと頑丈に作られているだろう独房がある
脱走を警戒して頑丈に作られてる独房なら他の場所より安全だと思えた
私は、緊急退避状態で
「今のは何!?」
これが隕石の衝突で起きた衝撃波だとしたら砂塵が少なすぎる
予想としては砂漠の砂が空まで巻き上げられ、ここら辺は暫く暗いはずだ
後で知ることになるが、今の衝撃波は核を使った迎撃ミサイルで起きた結果だった
これでも壊しきれずに隕石は落ちてくる
私は核で迎撃したことは分からなかったが、迎撃した結果の衝撃波だと推測し、
独房に机と毛布を持ち込み、コタツの様にしてから上半身を隠し、その時に備える
最初に来たのは衝撃と爆音
コタツ状にしてる机の中でも五月蠅く感じる
建物が壊れたような音、遅れて何かが爆発するような音
ガラスか何かの破片も飛んできたようで、毛布に当たってる音も聞こえる
電源が落ちたのだろうか電気が切れ、明かりを持っていないことに後悔し、毛布の隙間から砂塵が入ってくる
咳きこみながらも、そのまま1分ぐらい待ってただろうか
落ち着いた頃を見計らい、手探りで動き出す
毛布から出て独房の中を見ると、私が無事なのが不思議なぐらい滅茶苦茶になってる
独房の天井と壁の一部が崩れ、外が見えるが予想通り空が砂に覆われて暗い
出口は潰れて出れそうに無いし、
「無駄に天井高い…」
普通にジャンプした程度では届かない高さがあり、手枷付きの鎖が吊るしてある
天井の崩れてる場所も、顔が出せる程度の大きさで人は通れそうにない
でも、外が見えると言うことだ重要だ
外が見えるってことは、向こう側は外に繋がっている
私は思いっきり壁を蹴り壊して、外に出ることに成功すると、1機の
青と白のツートンカラーの
「何やってるの、エイル?」
声を掛けると此方に振り向き、抱き着こうとしてくるので回し蹴りを食らわせ距離を開ける
「
今の状態で抱き着かれたら潰れるでしょ!!」
ほぼ下半身だけになっている緊急退避状態は、腰から上は生身なので抱き着かれたら普通に潰れる
そんなことを忘れてたのか、謝るジェスチャーをしている
「もしかして、喋れないの?」
大げさに頷いたことから正解と思われる
私の時のように着陸時に何かトラブルが起きたのだろう
「わかった、こちらの声は拾えてるみたいだし外部スピーカーが壊れたみたいだね。
抱き着こうとしたってことは、他にも何かあるんでしょ?
ハッチ開けて離せない?」
エイルは困ったことがあると抱き着く癖がある
今回も着陸時にトラブルがあり、困ってたところに私が現れたので抱き着こうとしたのだろう
ハッチは開けれないようで、どうしようか困ってたが私が地面に文字を書くと気付いたみたいで、困ってる内容を地面に書き始めた
「他の仲間に連絡が取れない。
降下した際に、迎撃された影響で一人別の場所に飛ばされた。
私も
ハッチも開かないし、どうしたらいい???」
軽い混乱状態なのは分かった
ハッチが開かないのはフレームが歪んでるせいで、その程度なら
そのことを伝えると、自己修復に入ったのか暫く動かなくなった後にハッチが開きエイルが姿を見せる
「やっと会えた!!」
ハッチを開けたまま飛び込んでくるエイルを躱せず、抱き着かれて地面に転がる
「何するんだー!」
と怒鳴るが、エイルは泣いていてそれどころじゃない
「もう心配を掛けるな」
かなり危ないことをされたが何も言い返せないほど真剣な声だった
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