何者?
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『国連の崩壊』、そして三つの『国家連合』の成立。
事の発端は、かつての超大国で開発された兵器『ストライダー』の技術情報を、『とある国家』が盗み出し、模造品を大量に製造。超大国に戦争をけしかけ、両国とも本土の軍事施設や省庁を破壊。最後に国連本部に砲撃し、戦争は終結した。
超大国の持つ軍事技術は、世界中の国へ持ち出された。そして生まれたのが、『第一世代』と呼ばれる種類の『ストライダー』だ。
かつての超大国を中心に、資本主義・自由主義を謳う『資本主義連合』が、
超大国と世界の覇権をかけて争った『もう一つの超大国』を中心に、『万人の平等』を謳う『社会主義同盟』が、
小国だが、世界中に信者を持つ宗教の総本山を軸に、あらゆる宗教の保護を謳う『宗教国家連邦』が、それぞれ形作られていった。
しかし、それぞれの国家には、後ろめたい部分も見え隠れしていた。
『資本主義連合』は、豊かな経済を持つが、貧富の差が激しく、特に貧困層で、売春や密売、凶悪事件が多発している。しかし、『資本主義連合』の政治家達は、そんな事などまるで眼中に無いかのように振舞っている。
『社会主義同盟』では、『万人の平等』を目指しているが、『資本主義連合』と同じく貧富の差が激しく、豊かな暮らしを営めるのは、政治家や軍の高級将校、戦争の要である『ストライダー』のパイロットのみで、一般市民は苦しい生活を強いられている。
『宗教国家連邦』では、貧富の差は激しく無いものの、宗教同士で『邪教』と罵り合ったり、同じ宗教でも、宗派によって弾圧したり、差別を受けたりしている。
『ヨハンナ・アルファーノ』。
彼女は『資本主義連合』の(『ストライダー』パイロットであり、『世界一の天才』とも言われている。
彼女の出身地は『宗教国家連邦』の『首都』エルサレムで、彼女は『宗教国家連邦』軍で十歳から十二歳までパイロットを務め、三年前に『資本主義連合』に亡命した。
彼女は何故軍へ入り、どのような経緯で亡命に踏み切ったのか。少し紐解いてみることにしよう。
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