サナネさんの、オッパイ(俺氏は、ねっとりヴォイスでそう言った)

「サナネさんのオッパイ、はぁはぁっ」俺氏が大きな大きな長いパソコンの前で小さな小さな短いペニスをしごきながら言った。

 俺氏は、サナネのことが大好きで、エッチをするなら絶対パイズリはしてもらいたいと”切望”する、が、それは不可能だと知っているので、”絶望”する。

 俺氏は、もしサナネに、サナネのオッパイの長さよりも長くて挟むとはみ出てしまうほどデカチンでイケメンな彼氏がいると、嫉妬するが、性的興奮するとのこと。ぜひライヴチャットでもいいからそのセックスを見てマスターベーションしたい、できるものなら一緒に乱交したいとのこと。この俺氏の場合、”乱交ならレイプ扱いされないから現実味ある”とそれに性的興奮を覚える俺氏。

 俺氏は、仰向けになってサナネがわからパイズリされるのも好きだが、サナネに乗っかるようにして自分から挟んで腰振ってパイズリするのも大好きで、最近は、座ってるサナネの前に立って、そこから立ちながらパイズリする、”タチコギ(立ち扱ぎ)”に目覚めた。

 俺氏は、サナネとエッチするときのサナネの反応も大注目していて、とにかくわらってくれるとよりアソコが硬直する。

 俺氏は、ネット上の誰が描いたかもわからない、イラストの、爆乳のサナネを見ながらマスターベーションをする。笑顔でオッパイをさらけだすサナネ、ピチピチの淡いが濃いピンク色のティーシャツを捲くり上げてオッパイをさらす。生意気そうな顔で。そのドヤ顔で、パイズリされたいんだとさ、でもその前にいっぱいオッパイをしゃぶってしゃぶってむしゃぶりつきたいんだと、ヨダレまみれにしたいって、ツバでテカテカのオッパイにしたいんだってさ、サナネの乳輪の色素が濃くなるぐらいでもなりふり構わずそれして。俺氏って誰か?、それは、サナネのファンのことだ。でも”俺氏”はほかにもたくさんいるよ。俺氏とは、基本的にはヲタクの一人称だ。女でも使う人はいるはずだ。

「サナネさんサナネさん! 出るよ! 出るよ! 中で! 出るよ! ウッ!」と俺氏は言って、イった。


 シュは黒いスーツの上に、黒い膝丈のトレンチコートを着用、外出時のこと、そこに現れたのは「ZYN」と名乗りでる男だ。

「ンフフ、おまえ調子乗りすぎンフフ、なにがサナネにふさわしいだ?、それは作者の僕だ!」自称ZYNは言う。

「サナネにふさわしいだなんて言ってないぞ?」シュは言う。

「ンフフ、まあ、そんなことはどうでもいいさ。調子付くのも程々にしとけよ。実は早苗もといサナネは僕のもっともお気に入りのキャラでねぇ~、いい思いさせてもらってるよぉ~、もうほんとにたいへんおいしく頂かさせて貰っておりますぅ~。実はサナネは、早苗っていうね、僕の高校の時の思い出の女が元ネタなんだ、僕は、オマエよりもサナネのことも早苗のことも知っているんだ今に見てろよ僕はこの瞬間を待っていたんだ!、でも違うんだ」自称ZYNは言う。

「南方の作者と貴方がか?」シュは言う。

「ちがうんだ、おまえは作者の僕とは違うんだ」自称ZYNは言う。

「だからオレはふさわしくはないと」シュは言う。

「おまえ、新作予約したか?、買えよ。早苗もといサナネの胸の変化具合も見とけよ。早苗もといサナネも出てくる、曲だって力は入れた特に前半、キャラデザだって面白い、設定だって壮大だ。オマエには特別に作者の僕から太鼓判を、早苗もといサナネの乳輪のように、程良いサイズの太鼓判を押してやる、あれは名作だ、と」自称ZYNは言う。

「いえ、生憎べつにそこまで南方には興味ないものでねえ。昔はどうだったかはあえて言わないけど。それと、熱い自画自賛だな。でも嫌いじゃないぜ、そういうの」シュは言う。

「オマエ、作者に向って生意気な口の利き方だな。え?俺のファンサービスもなってない?、いやこいつはファンじゃないからいいんだよ」自称ZYNは言う。

「今携帯電話持ってる?」シュは言う。

「あるけど」自称ZYNは言う。

「サナネにもっともふさわしい曲ながして。テーマ曲じゃなくてもいい、貴方がそうだと思ったものをながせばいい。条件としては貴方の作曲したものからにしようか」シュは言う。

「そうだなあ、おれは南方の曲でなら『夢と現の境界線上のホライズン』とか『「そら!」の帰り道』とか『ディザイアドリーム』とかは早苗の曲としてもいいと思うんだがな~。最近は『∞回廊』もいいと思うな。『永遠の三ヶ日みかん』も」と言ってそこに現れたのはイトゥカワタカノーリ、と予想のシュ。……どうしてそう予想ができたのか。それはコスプレとは思えないような具合(最早殺人鬼さえも思わすその様)でのディメーンのようなメイクをまるで普段からそうしている人のように平然と行っているのだから。こんなことする怪しいものはあの、イトゥカワタカノーリしかこの世にはまず居ないであろうという判断からだ。まあほかにもいるかもしれないが、実際、こいつはこれが普段からの格好である、かなりの自信をこれに持った男だ。イトゥカワタカノーリ(?)はそのあとすぐにその場を去った。

「生憎曲は初期のベルとかだけ」自称ZYNは言う。

「ならちょっととりあえず身分証明書見せようか。身分証明しよう」シュは言う。

「え?! 個人情報だぞ! やめろ!」自称ZYNは言う。

「住所、名前とか公けにしてたでしょ、名前だけでいいから。もしかして改名した?」シュは言う。

「うん。でもこんなもの!見せるに値しない!そもそも俺はもう作者ですべてを得てんだ!幼想郷のォ!」自称ZYNは言う。

「だったらオレを納得させたらその件は認めるから早くその証明を見せな」シュは言う。

「バカが!」自称ZYNは言う。

「携帯電話見せて」シュは言う。

「なにが目的だ!言え!バカ!」自称ZYNは言う。

「貴方の意志はその程度か?、サナネも嫌だぞそんな男じゃ」シュは言う。

「言ってろ!、オナニーでもしてイってろ!」自称ZYNは言う。

「もしもしZYNさ~ん?、貴方になりすましてる偽者がいるんですが~」シュは言う。

 ただの財布を携帯電話のように見せて通話してるように見せたシュ。

「待て!待て!」自称ZYNは言う。

 勘違いするZYN(?)。

「どうして」シュは言う。

「やっぱり今携帯持ってないんだよぉ~w、だから電話に出たZYNが偽者w」自称ZYNは言う。

 鳴り出した無駄にデカいベル音。

「貴方の鞄からでしょこの音」シュは言う。

「ああ、これ目覚ましどけぇ~、念のために持ってきたんだ、ンフフ」どうやら目覚まし時計が鳴っていると言いたいようである、ZYN(?)は。

「キッチンタイマーも持ってきちゃったからそれかなぁ~?」自称ZYNは言う。

「やっぱりあんた偽者でしょ」シュは言う。

「ンフフw、ああ、俺はスュン。太田スュンヤ、ZYNの偽者さ」と言って太田スュンヤ、自ら去る。

「そうかやっぱりか」シュは言う。

「ンフフフフフ」スュンは捨て台詞を言った。

 シュの後ろから声がした。

「僕はZYNの息子でね、通称、太田ジュニアっていうんだ、まあ、父のあの名に準ずれば、オオタ・ジュニヤのがテッカクだったかな?」太田ジュニアは言う。

(どうせまた偽者だろ?)シュは思う。

「僕はお父さんとは非常に親しい仲でねえ、南方の裏設定は勿論、早苗もといサナネの実態もすべて把握させてもらっている、もちろんおっぱいのこともな、ンフフ。ちなみにマミゾオは僕の母親が元ネタなんだ。実は『南方センレンセイ』の北條ヌエは『南方コーマン郷』エクストラのフランシス・スカーレット・オーウェンの立場。センレンセイから作者別になった、北條ヌエはフランシス・スカーレット・オーウェンを参考にしている風刺的なパロキャラなのさ、っていう隠れたメッセージなんだよあれって。ほら音楽性、グラフィックとか、もう一度以上味わい直してみなっていうことだ、してみなっせ。北條の毛の色は黒いだろ、フランシスは金髪だ。ようはこれ、”逆になった”、”作者が変わった”的な意味合いも、込めたんだってさ」太田ジュニアは言う。

「いや、そもそも彼の子供はまだ生まれてまもないはずなのだが。あんたどう見ても思春期すぎた大人だよなあ?、背丈も平均よりありそうだし世間の人は十中八九あんたのことを幼児だとは思わないと思うぞ。あとその作者別になったっていうの、その作者オレだから、っていうのはあえて真相は伏せるが」シュは言う。

「ちなみに隠し子さ」太田ジュニアは得意気に言う。

「まあ、裏設定についてでも存分に語ってくれよ、実はオレも隠し子だから、」シュは言いかけた。

「嘘だろ?(焦り)」太田ジュニアは言う。

「って考え方もできるってだけだ」シュは言う。

「おまえは駄目すぎる!なにせ、幼想郷管轄権利も持ってないからなー。この言い分を打ち負かせない限りきみはムリだなー」太田ジュニアは言う。

「あんたそれじゃむなしいだろ?、ほんとに幻想郷でその態度取ってても女攻略するのには効率悪いだろ。考えてもみろ、いくらでけえバビロンだろうがそいつに興味なかったとき抱かれてみたいと思うか?」シュは言う。

「早苗もといサナネを攻略?、生意気なこと言ってんじゃねえぞ、サナネは攻略するもんじゃない、支配するもんなんだ!僕が!」太田ジュニアは言う。

「あんた以外にもこうやってやりあってきたが、あんたみたいにめちゃくちゃだったのは結構珍しいほうだ。でもマシだ、発言がめちゃくちゃなだけだからな、外見はめちゃくちゃ南方の作者に似てるけどな。イトゥカワみたいに言動がめちゃくちゃなのもいるんだ」シュは言う。

「まあいい。勝負の件は御預けだ。今からサナネと寝にいく、じゃあな」太田ジュニアは言う。

「それは負けを認めたっていうことか」シュは言う。

「黙れ」帰りながら振り返らずそう言う太田ジュニア。


 東風争奪戦はまだまだ続く。

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