2Dick World

アフターファイヴ;ウィニングイレヴンイレヴン(?)

 アフターファイヴ、オレたちは、サッカーをした。でも、それはただのサッカーではなく、空も飛べ、テキトーにやっていてもなんだかんだでうまくいく。どうしてか?、そういう空間にオレたちはいまいるんだ。わかりやすく言えばヴァーチャル世界というか。キョウコン先生は参加していないが、キョウコン先生は、サッカー用の半ズボン履くとアソコがはみ出るため、参加できても長ズボン参加と予想される。


 忌憚なく言おう、ここは2次元だ。まあそうではなくてもオレにはそう見えるからそうなった、そういうことにしておく。

 キョウコン先生用に造られたこの二次元的空間、でも平面ではない、現実的だその点は。でもキョウコン先生、特に興味を持たずにいる。

 ブレインズレイディオクラブの彼らが、彼らいわく、彼らなりの、アイユーパック命名法的なノリで命名したこの空間は、というかこのゲームは、『2Dick World』だってさ。そう、これは、ゲーム。ようは嘘の世界なんだ。

 オレは人生をゲームだとは思っていない、思えないんだ。もし、人生というゲームが買えたなら、オレは買わないよ。

 オレが最近買ったゲームは、『メカテン』、メカで悪魔を懲らしめるゲームの十作目。それ、裏世界でしか買えないんだ、それは世紀末でセカイ系、オレはそう思った。メカってセカイ系なんだ、オレは思った。でもオレは今でも、オレの通ってた学校の、メカトロ部にも、ロボチクス創造学科にも入る気は起きなかったんだ。あとちなみに今サッカーやってるが、このサッカーはゲーム名、『ウィニングイレヴンイレヴン』っていうらしいが、キョウコン先生の言うことだ、冗談だろう。

 今「ロボティクス」って、ネットで検索したら、オレの通ってた学校が、と思ったが別だ。もっと立派な学校だった。近畿の。


 オレが、いろいろとキョウコン先生と一緒にやってきて、暮らしている中でも、オレが前いたあの俗世間っていうものでは、まだまだ悪い奴らはいっぱいいて、事件や自殺者が絶えない、自殺者をバカにしたいわけではないけどバカだって、思うんだよ、でももうオレは、そことは別れた、だからこうやって、余裕こいて、前いた俗世間っていうものを、見下しまくってもいるんだ。キョウコン先生と出会えてよかった。でも、オレ、やっぱり大学、行こうかなって、思っている。今まだ16歳だけど。キョウコン先生のコネで、オレ、東大とか、ケンブリッヂ大とか、ハーヴァード大も、卒業は少なくとも、可能、だって言われたから、なんか、行きたくなっちゃったんだ。


 なんか、どうってことないみたいな、ものが、持て囃されていると、これは裏のあるコネによるものか、とかいつも勘ぐっちまうオレ。べつにこれはオレに限ったことではないだろう。

 声優業界の枕営業の噂の件、こんな地味なところにもコネが、って、オレは思った。が、声優っておもしろい、たとえそれが枕の噂あるような声優でも。いまは昔ほどはバカにしてはいないよ、そういうものに。ようは、オレはべつに声優ヲタクではないんだよ、恋愛対象とも思っていない、なんか、おもしろいなって、見ているんだ。


 ならもっと身近な女の話とか、パコの話をしようか、でも今はサッカー中、それはまた後にしよう。というかオレは誰に対して話しかけてるんだって?、それは勿論、脳内の住人や、あなただ、そうだ、読者のあなただ。でもさ、それは、オレが、誰かによって小説みたいな形で書かれてるんじゃねーのっていう妄想癖からなるもの、メタ発言でもない。メタ発言とか言うのがメタだって?、いや、そのへんは全部俺の妄想なんだ、気にするなよ。

 この世界で誰かが世界の主役に必死になってなろうとしていても、もう無駄だ。オレにとってもう世界は実質、終わりなんだ。ずっと思ってた、2018年12月1日に、オレにとって、オレの精神世界は終わるんだと。ようは、オレの主観の話ってこと。

 オレにとっては、語るほどのドラマはない、誰の人生だって語るほどおもしろくないのだから、オレにとっては。でも自動でオレはオレの脳内の何かに話しているんだ、その相手は、一応、人だ。だって、”人だ”って言ってくるから、オレの妄想だが。でも、オレは、そのつまらない人類の一員として数えてもらいたい、愛されたいんだ……。矛盾に聞こえるかもしれない。

 つまらない人間だ、そうヒトというものを見下してはいても、オレは今でも、あの女の満腔を、貪り尽くしたいんだていう気持ちにさせてくる睡眠中の夢は見る。


 急にちょっと変なことを言おう、きっといつもよりも。今、2020年12月31日。キョウコン先生と会ったのが昨日のようなんだ。もっと頭がおかしくなったんだろう、たのしすぎるからってこんな早く時が過ぎてしまうものなのか。オレは、今ヴァーチャルな空間から抜け出しているんだ。あのゲームのバグか。

 ああ、また世紀末感だ、こういう時はキョウコン先生は救ってくれるんだろうか。オレは、思った、大学に行こう、と。今何歳なのか、計算ができないんだ、時間感覚がおかしすぎるんだ。でもオレは何歳であろうが大学に入れる、そうだ京都に行こうもとい東京に行こう、東京大学だ。

 発狂したくなる思いをおさえながらも、オレは久々に、俗世間に戻ったよ、シャバの空気はまずいんだ。


 東大で、東大生のパコの兄貴に会ったんだ。名前は”椙原ティユニ”。

「その制服。君さ、名古屋の高校の子?」ティユニが言った。

「そうですよ、結構前まで通ってたんです」オレが言った。

「学科は」ティユニが言った。

「電気」オレが言った。

「椙原って知らね?、女子の」ティユニが言った。

「椙原パコなら知ってますが、貴方は」オレが言った。

「兄貴だよ。あいつさ、結婚することになったんだ、オレのダチと。医学部も余裕なのに、ブンサンで心理学専攻する気でいやがんの、そのダチ」ティユニが上機嫌にそう言った。

「それはお似合いそうですね」オレは言った。

「好きか?、あの女が?、これからも好きでいてやってくれよ」ティユニが言った。

「それはどうかな」不敵な笑みが、したくても、できないよ、って思ってオレがそう言った。

「今からっていうか、午後から、結婚式でさ、来るか」ティユニの横にいるキョロ充っぽいのが言った、が、オレ、そのキョロ充の意味、よくわからない、でも、なんかキョロキョロしているリア充っぽいのってことだろそうに違いない。

 オレは、パコの兄が小さく見えた。でも他の男のがもっと小さい。パコの兄貴は182センチ、パコは164センチ。今オレは、192センチ、キョウコン先生と同じ身長。

 オレは、2951010メートル。オレは巨大化した、もう人間ではない、実感した。オレは、人外との、混血だ。ヒデノリは再婚後の父さんだ。オレは、ハーフレプチリアンだ、脳内の住人の声が、本当に、ある、本当にオレの脳には、人が住んでいた、あいつと似てる、オレの知ってるあいつと。某声優兼歌手の歌に、ぐっとくるあいつだ、今オレの脳から、上半身裸になって、露呈した、左脳から。そして右から、ゲームをするならPS3しだしそうな男までも出てきた。

 東大を壊した、灯台を壊した、東(京電機)大を壊した。

 オレは吠えた、月に吠えた、昼間に薄く見える月に吠えた。オレは左側に生えた脳の住人のあいつを、光の速さで萩原朔太郎の石像のもとまでぶっ飛ばして、朔太郎の石像を破壊。

 なぜか、全然ヒーローではないのに、自制心もないと言ったほうがいいのに、ゼイドントケアアバウトアスのマイコォジャクソンのノリをリスペクトして泣きながら、母国、日本を、壊した、オレ。

 結婚式場に向かったオレ、身長を縮めた、白いスーツを着た絶世のイケメンに変形。そして、金色で長髪に毛を一瞬で伸ばした。

「ヨォッ、スギハラパコ。パコパコママサンヨォッ?!、コシフリィッ!、オツカレサマデーーーーーーーースゥッ!」腰振りながら皮肉の意を込めてそう言ったオレ。

 オレは、自殺を乗り越えた、でもその方法は、あまりに、オレの実力ではなく、もうその時点でオレの脳内は正常に機能していない、スウィッチがオンとなった、徐々に、本当のオレの姿ができあがっていったんだ、ある意味それは覚醒だが、地球のヤツらには大変迷惑、”劣化”だ。

「そんなツマンネーヤツと結婚ってかぁっ?」不敵なゲス顔でそう言ったオレ。

「なあ誰だよあの貴公子、モナコ王子思い出したわ」地味な参加者がそう言う。

「イケメン貴公子いいいいいいいい! だいて! このわたくしめをだいてぇっ!」高校で同じクラスだったやつだ、女子が言ってきた。

「オレ!、一川ヨウイチキイイイイイイイイイイなりいいいいいいいいいい! あの、おまえが、根暗で、ニキビだらけで、かっこよくないって言ったあの一川ヨウイチキなりィッ!」やや本気で叫んでそう言ったオレ。

「え?、まさか。あの男が。絶対違いますよね、冗談でも」まだまだいる高校で元同じクラスだった女のひとりがそう言った。

「冗談じゃないじょおおおおおおおおおおおおお!」オレはそう言いながら触手でその女をつらぬいてから再び右脳から生えてきたやつに食べさせた。

「ユーマだ!」東大首席候補者っぽいのがそう言った。

「イチカワヨウイチキダッチュウニイイイイイイイイイイイイイイ!」オレはそう言いながら式場を破壊、パコをパクった。

 オレは、初めて、間近でパコの顔を見た。かわいくないと思った、もっとかわいくなったと思って、結婚式に参加(倒錯)、したが。

「コノブスヤロオオオオオオオオオオオオオオォッ!」オレはさっきまでの想い人を男同然と思って食いちぎって咀嚼した。

 オレはキョウコン先生から貰った義眼を付けた。オレは、悪魔のような羽が生えた、オレは、さっき生えた羽以外がメタル化した、身長は991010911メートル。

 オレはコミケ会場を破壊、秋葉原のヲタクショップを破壊、メロンブックスを咀嚼。

 国はオレに困った。国のおエライは、トヨタから秘密最終兵器であるロボットを出動させた。

「トヨタァッ!、セカイのトヨタもといレクサスだったァッ!」オレはそう評定した、テキトーに。よってその評定は間違ってる場合もある。

 東京の街の大きなスクリーンで。アメリカの事件が映っている。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアメリカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」オレは叫んだ。

 オレは、今宇宙にいる、セカイにムカつきすぎたオレは地球を食べた、咀嚼した。

 オレ、脱糞。宇宙に浮かんでるドデカイクソ。

「セカイヘイワナリイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイィッ!」

オレは叫んだ。

「オマエさ、バカだろ」と言ったキョウコン先生がオレの頭の上に乗っている。

「どうして」とオレが言う、だって、なぜこの男が生きていて、そしてオレの頭の上に君臨したのかが謎だからだ。

「オレはオマエを殺せれる」とキョウコン先生が。

「本当なんだろう、オレは、たしかにもう暴れることはできない。貴方は一体何者だ」オレが言う。

「オレはオマエだ。我は汝とかいうだろ」キョウコンが言う。

 視界が砂嵐状態になった、壊れかけのレディオヘッドが大崩壊したかのように。オレの脳内のバグか?

 オレは、なんでだろう、過去にいる。

 オレが生まれた直後に今、オレはいる。オレは、オレを見た。オレは、オレを、殺した。そしたら、再婚した結果の父親であるヒデノリが、オレを殺した。


 オレは、今、なぜか、高校生だ。西暦は2018年。

 オレは、自称元SEで電験一種取得してるっていう虚言癖持ちのバカの嘘を信じていて、ペコペコだ。

「おまえ、扇風機に指突っ込んだこともないのか……っていうかおまえ扇風機って知ってるのか?」笑いながらそう言うその虚言癖持ちの教師。

「ハハハハ!、セギテツ先生そこから~?」と、その虚言癖持ちの教師、セギテツ先生をホンモノだと思い、支持するメカトロ部員がツッコンだ、つくり大笑いしながら。

「アインスタイン、いるだろ?、おっぱい性理論の。あれ田中の爺ちゃんだろ?」またまた大嘘を言うセギテツ、というか、これは嘘というか冗談だが。

「違いますよ、ひいお爺ちゃんですよ」田中が言った。

「おおっそうだったな」とバブル世代なセギテツが返す。

 オレはこのやりとりを知っている。オレは、二週目のこの人生を、別のやり方で生きようとした。

「先生、あなた、臭すぎます、タバコ。マルボーロでしたっけ?、マルコポーロみたいですよね、べつにマルコポーロディスしたわけではありませんが。舌打ちのそのくせも、なんかいやいや授業教えているみたいですよね?、女子も嫌がってますよ。貴方の好きな、す……」オレが言った、言いかけながらも。

「椙原のことか?」セギテツが平然と返してきた。

「それおまえの好きな女だろ、ムッツリスケベ。普段全く話さなくてラノベ読んでる2次専なくせ」クラスで一番リア充してるヤリチンの男がオレに言った。

「いや、遠野チエのがかわいい」とオレは言うが、チエはキョウコン先生よりも年上、これはかなりのパコへの否定だろう。

「誰だよそれ、なあ知ってる?」田舎者が後ろの席のに訊ねた。

「知らんがな」と言う、田舎者の後ろのこいつも田舎者だが、こちらのほうが田舎臭さがない。

「おまえパコの兄ちゃんよりブサメンのくせして、ナニサマなんだよ」パコの親友だと思ってる女が言った。

「おまえジャニとかのアイドルなめてるだろ」まあまあアイドルマニア女が言った。

「おまえキッスマイなめてるだろ」クラスで一番アイドルマニア女が言った、キレ気味で。

「いや、だってフィアンセィヂックキョウコン先生のがかっこいいんだから」オレが言った。

「誰だよそれ」”オレ以外のクラスのみんな”、引く、”コミュ障”がそう言った。


 急なことだった。オレは、また日本破壊行為中のあの瞬間に戻った。いや、進んだのか。

「キョウコン先生、いるんだろ。もうオレは、嘘を言えないよあんたには。だからオレを殺せ、そして五秒後、生き返せ。じゃないとオレは自殺する、絶対に」オレが言った。

「わかったならしね」キョウコン先生が言った。

 オレは今、死後の世界にいる。妄想かも知れない、息苦しい。これは天国なのか、地獄なのか、知らないよそんなこと。

「なるほど、生きてたほうがマシかもな」オレが言った。

 東京の街の巨大スクリーンには、アメリカの大事件が。同じだ、前もこの光景は見たことある、そして前にいるのは、トヨタのロボット。オレは、人生が、ゲームのように思えた。オレは、遊びで、トヨタのロボットそれ略してヨタロボを、打撃した、ヨタロボは、ぶっ壊れて、金ピカなのが黒色になった、大爆発だ。東京の多くの人が死んだ。でもオレは無傷なんだ。


 オレは、今後、なにすればいいのかと思った。

「おっぱい……オッパイ……オッパイオオッパイオッパイオッパイ乙πヲップァイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイヤァッ!」オレは、絶世の美女を召喚しながらそう言った。

「そのディカティブサニクチヅケヲオオオオオオオオオオオオオオオオオオォゥ!」オレが言った。

 オレは絶世の美女のおっぱいを吸った、が、つまらぬ。

「オッパイヨオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォッ!」そう言ってオレは、地球をオッパイにした。

 オレは巨大なオッパイの上ではねている。オレ以外の人々はどうなったんだろう。オッパイで窒息死か、どっかの変態ならおおよろこびしそうだけどな。

「なあなんで人らを助けないんだ、フィアンセィヂックキョウコン」オレが言った。

「知ってたか、宇宙含めてすべて、ゲームみたいなものなんだ」キョコンが言った。

「だったらなんで、四苦八苦やら付けたんだオマエ。オマエ、つくったのか、この世を?、ならそれはサドっていうことか」オレが言った。

「それはオマエの妄想上の話だけだ」キョウコンが言った。

「ならオレってなんだ、この妄想、思考、なんだ?、今ある意識は?」オレが言った。

「オレに訊くな、オマエはオレだ、ワレオモウユエニワレアリとかってあるだろ。デカルト、アイツ、家政婦はらませたらしいな」キョウコンが言った。


 オレが、通っていた名古屋の高校、そこは、元々は無線工学を教える学校だったとサル顔の先生が言っていた。無線、それ、レイディオだ。

 無線の資格でもっとも難関なものを持っている先生がいて、その先生は、頭が良さそうで悪い。作家のゴーリキーをゴーキリーだと間違えたし、こんなこともあったな、ドラッカーのことをドラッガーって言って、それじゃあ麻薬中毒者みたいでしょって感じに生徒にツッコミ入れられるやりとりがあった気がする。


 中学に、こんな変態もいたんだっけ。オレが学校行ってない時に、ガチホモ変態教師が急にオレの通う中学に来てさ、その教師、相撲教えに来てんだけど、相撲強いヤツらと最初会ってさ、ダメだって感じなこと言ってすぐに教室で、綺麗な男、探して、君に決めただとか言って、相撲苦手な子を相撲取りにさせようとしたんだ。その子、今巨乳でさ、揉まれ、揉まれ、飯も食わされ、結果、オッパイがあると言ってもいい感じ、もう、チンコの生えた、女みたいなんだよ、かわいそうだ。と、同情、しているが、オレ、世界を何度も壊している。

 オレはワルに会いに行った。25歳のワルらに。

「ゴラぁワルぅ、テメエらさぁ、ダセえ」オレは言った。

「あぁっ?!、てめえぶっ殺すぞォッ?!」ワルらは口をそろえて言う。

「邪魔すんじぇねえよォッ!」オレはそう言いながら触手を素早く出しワルは全員即死、と思わせ、ひとり、ボスっぽいのは残した。

「逃げるぞ!」ひとりなのにそう言ったそのひとり残されたワル。

「ねえどんな気持ちっ?」オレが言う。

 走馬燈?、走馬燈、か、わからない。走馬燈かも、わからない、妄想癖が強すぎて、本当は自殺していてこの世にいないのに、キョウコンと会って今も生きれてるから、崩壊とは別のヴェクトルで精神が崩壊しちまったんだろうって、自己解釈だが。


 オレは崩壊した、ガラスのように崩壊した、オレはつくられた存在、オレは、ヴァーチャルだ、オレは、オレの作者に、壊されている、角材で、割られているんだ。発狂し、オレらを、地球を、宇宙を、壊す、作者。フィアンセィヂックキョウコンもいない、あの精神病院も、地球も、宇宙も。これもオレの妄想だけどな。


「オマエが言ってること、全部的外れだ」きっとキョウコンがそう言っている。

「この世界はすべてが美しくないってことか」オレが言う。

「平和がないのはつらいんだ。平和がなくてよろこぶやつは、ガイキチだ」キョウコンが言う。

「ここでオレがそうだと同意しても的外れって?」オレが言う。

「ノーコメント」キョウコンが言う。

「もうすべては創造主による気まぐれだ、なにもオレたちは決められない」オレが言う。

「ご名答」キョウコンが言う。

「バカバカしい」オレが言う。

「うん」キョウコンが言う。

「バカだろ」オレが言う。

「うんうん」キョウコンが言う。

「ウンコ」オレが言う。

「オレの名前はフィアンセィディックキョウコン」キョウコンが言う。

「ウンモ」オレが言う、が、もうこのへんから会話する気なく会話しているから言った言葉にほとんど意味は込めていないが言う。

「キララ」キョウコンが言う。

「セカイ系、電波系、キララ系」オレが言う。

「きらら系ってなんだよ」キョウコンが言う。

「知ってるくせにか?」オレが言う。

「うん」キョウコンが言う。


 現在地、”宇宙の行き止まりの場所”、周囲は暗い、アフターファイヴ。

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