プロピア……アディランス……スヴェンソン……エトセトラ
一川ヨウイチキ、それ即ちオレの父親のヒデノリは、リーヴ廿壱という場所で育毛しに行っていたようだ。オレも抜け毛多いからさ、行きたかったかが、カネがかかるからやめたんだ。
リーヴ廿壱に行って父さんはハゲを治したんだ。でも、また数年後ハゲたんだ、それからカツラ会社に電話して、カツラを購入したんだ。そしたら母さんもハゲちまってうちはハゲだらけなんだ。早く死んだ祖母はハゲっぽくはなかったけど。
オレの通ってた学校の男性教師のハゲ率がものすごく多かったのはなぜだろう。生徒もハゲのが多かったのはなぜだろう。
オレは中学のころオシャレしていたから、結構高級の美容院で髪切りに行っていた、そこの、オレがいつも指定して担当してくれる美容師の人にオレがハゲてるか、若しくはハゲるのかを訊いたんだ、すると笑顔で、”大丈夫だよ”と返してきた、でもオレはそっからすぐハゲたんだっ、後のほう、少しだけ、きっと大丈夫ではないと思って気を使って言ったんだろう。
父さんはカツラ会社とやりとりしてるうちにあるオバちゃんと仲良くなってさ、それで浮気しやがったそのオバちゃんと。仕事の帰りに会ったりで父さんは朝に帰ってきたりとかで母さんともそれで喧嘩、昔は一応あった安穏ももう消え去ったようだった。父さん自殺して、葬式に来たそのオバちゃん、既婚だと知らずに年の近そうなオレの母さんに恋人だと名乗ってしまって母さん激怒、葬式は中止、周囲にも大迷惑。”もう葬式なんて参加したくないねー”、だ。
パコは今何しているのであろうか、オレは退学してからパコとは会ってない。中学の頃は、退学なんてのは考えなくても良くて、不登校の生徒たちが学校の代わりに行く施設が会って、オレはそこにもたまに言ったりもしたが、そこも気に入らなかったんだ。そこは他校の不登校のもいっぱい来るんだ、行くと高校のときすぐに友だちいるみたいなのも増やせれるけどオレはあえて別の部屋で参加したいと言ってそこに通っていた。不良の生徒がそこ来る必要もないのに荒らしに来るなんてことも会ったよ。不登校のでもそういうところでなんかなんだかんだでたのしそうにやってる、でもオレはそこでも馴染めなかったんだ。そこは元々学校の校長だったような結構偉いのがいろいろ授業担当してくれる、そして不登校なんてなんかヤバそうなのにも偏見ないってのは個人的には驚きだ。案外いい人らなのかもなってさ、でもオレはそれでも馴染めないんだ。オレの別の場所で参加ってのも特殊すぎたんだろう、何度かオレが別の場所いるの忘れ去られて、教師以外で廊下に通過する人はただひとりいるオレを見たりと、オレはかなり痛々しい存在に見えたんだろうよ。
オレはまた定時制とかの高校入ったり、大検受かったりで大学行ったり、ってまた学校生活おくることも可能なんだ。でもいまオレはパコよりもほかの会いたい女がいるんだ、顔も知らないよ、オレより八歳年下で、モテるらしいよ、好きな男もいる。なんでその女のことをオレは知ってるのか、それは、ネットで知ったんだ。ようは勝手に、イイ女なんだろうなって、妄想しているんだよってことだ。こんな妄想でも恋が可能、ならば萌的美少女とかの架空のようなものでも、可能かというのは可能だ、オレは。オレが現実にいないアニメとかの女のほうがいいと思っていた時期はある、でも実際彼女らではオレは救えないから自殺しようとした。でもおもしろい、ああいう女は。たしかに現実の女にはない良さってものはあるんだ。
オレは今さっき2D的な心地よい夢から覚めて、横になっているんだ。また今日も始まった一日の何かに備えて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます