第39話未来に咲き誇る、百花繚乱の種
「まずはプロゲートから」
私は最近始めたプログラミングサイトにアクセスした。
始めた頃はチンプンカンプンだったけど、今はHTML&CSSの上級コースをやっている。
人間の脳って凄いなと思う。毎日すこしづつだけど、やってたらできるようになってきた。
プログラミングは青のペンと決めて、一日の課題をクリアしたら、カレンダーの今日の日付に青で丸をする。
次は英語の勉強。
今はグローバルな社会だから。取り残されたくないから。
私は英語のリスニングを毎日10分している。
教材はHuluってサイトで、『英語で遊ぼう』とか『ウォーキングザ・デット』を英語のまま、英語の字幕付きで見ている。
英語で遊ぼうのキコちゃんが可愛い、あとウォーキング・デットのノーマンリー出すがワイルドでカッコいいな。
最初は「何言ってんのこいつら?」って感じだったんだけど、最近聞き取れるようになってきた。
人間ってもの凄い可能性があるんだなと思った、出来事ね。
英語を聞き終わった私は、赤のペンで今日の日付に丸をした。
次は、木刀を取り出して素振りを始める。
毎日1000回。
私に付き纏ってくる、おかしな男(特に、あいつ)達を、この木刀で返り討ちにしないとね♪
それから合気道の半身の構えと・逆半身の構えを交互に1000回。
やっぱりあれよね♪基本が大事だから、基本を極めて自分の体捌きを磨いている。
これで、私に付き纏ってくる、おかしな男(特に、あいつ)達を死に体にしたあと、木刀でコテンパンにしてやるの♪楽しみ♪
日課が終わった私は、黄色のペンで今日の日付に丸をした。
ああ、どうしよう!まだ、時間が早くなってる。
毎日の日課を逃げずにこなしていると、自分が成長するのを実感する事がある。
この前道を歩いていたら、前を歩く人が止まって見えたし。
あれがたぶん、ゾーンとか必殺の感覚なんだと思う。
でもすぐ切れちゃったから、もっと研鑽して時間を長くしなきゃな。
私に付き纏ってくる、おかしな男(特に、あいつ)をやっつけなきゃな。
ああ、何して暇つぶししようかな?
私はタイピングで暇をつぶすことにした。
「あ、これ面白そう!」
私は『お魚タイピング』という、タイピングゲームをプレイする事に。
40問出題される魚の漢字をタイピングで、タイプする簡単なルール。制限時間は1分。
でも、私の知らない漢字ばっかり!まず、最初に読めないし。
何度かプレイするも、うまくいかない。私はムキになった。
白い紙とペンを取り出して、魚の名前を書きしるしていく。
そして目を閉じてそれを、呟く。
約1時間位プレイしたら、クリアしちゃった。
記録が50秒ぐらいだったかな。でも、凄く面白かった、作った人は天才ね♪
このゲームをプレイして私が感じた事は、英語を日本語に変換して考える時と、脳の使い方が似ていると感じた。
もっと難しいのをプレイしたいな、もう40個全部覚えたからな。開発に連絡しちゃおうっかな?
もし私に子供が居たら、このゲームをさせると思う。きっと凄い子になると思うから。
やっぱり次の子達を遊ばせながら、大事に育てないとね。国の宝ものだから。
最後は花を使ったもの作り。
押し花、コサージュや、レジンで固めてアクセサリーも作ってる。
花屋で働いているから、これは勉強を兼ねた趣味かな♪
けっこう熱中しちゃうんだ。身につけたり、友達にプレゼントしたり。
花屋に勤めていると、花の世話をするでしょ?
そうすると、自分の中にも何か、次の才能の種を植えないとって気持ちになるの。
そだつかは、分からないけど・・種を植えないと、育たないから。
私は自分がこれからなりたい、未来の自分の勉強を始めてるの。
昔大活躍した、野球選手で「いちろー」って人が居てね。
その人が『安打率』は目標にしてません!って言ってたの、私は『安打数』を目標にしてますって動画で言ってたな。
何でかって言ったら、毎日1本でも打てば必ず増えるから!そうやって彼は自分の精神衛生を守ってるって言ってたな。
それを私なりにアレンジして、このカレンダー丸々デーを日々の日課にしてる。
毎日自分の成長が実感できるから、毎日楽しいの、私♪
「よしっと!お風呂入ろっと♪」
私は愛とお母さんに、お風呂に入る事を告げて風呂場に向かった。
すぐ入れるように、タイマーを入れていたから脱衣所で服を脱ぐ。
まずは上に来ていた薄手のトレーナーと、ジーンズを脱いだ。
その後、下着を脱いで、風呂場の中へ。
収納棚から石けんとコットン製のボディータオルを取り出して、左手から洗い始めた。
次に右手、左足、右足そして、アンダー部分を洗い、それから背中を洗う。
風呂場にある大きめの浴槽鏡がだんだんと、湯気で曇っていく。
体中に着いた泡をお湯で流し、私は鏡の前に立った。
普段と変わらない自分が、ぼんやりと鏡に映っている。
行き場を求め彷徨う湯気の中に、昼間のあいつの顔が浮かんだ。
哀しそうな、泣き出しそうな、あいつは今哀しいんだろうな・・。
私も父が死んだ時、凄く悲しかったから・・。
自分の乳房を触り、気持を落ち着かせる。
考えると、父が亡くなったあの時がフラッシュバックしてきた。
私は首を左右に振り、父の最後の姿を頭から消した。
「・・・ほんと、らしくないんだよ。あいつ・・・あんな顔すんなって・・・。こっちまで哀しくなっちゃう・・」
私は時間が経って、曇った鏡を指でなぞった。
自分の顔がちょっとだけ見えるように、指で水滴を落とした。
そこには自分の気持ちに戸惑っている私の顔が映っている。
「・・・恋か・・・・ないない・・あんな奴に・・・しかも年下だし・・」
湯船につかり、今日会った事を振り返る、私のいつもの日課。
それに好きな歌を大声で歌っている。ま、家族しかいないしね。
歌が上手いのか下手なのかわ、分かんないけど、歌う事は好き。
別に誰かに聞かせたいわけじゃない、むしろ自分に聞かせてるみたいな感じがする。
他に好きな事は、やっぱり自分を成長させるために時間を使う事。
嫌いな物はうるさい場所と、うるさい音を出す人。
耳が敏感なのかもしれないけど、たまに音が汚い人がいるんだよね。
本人に『あなたは音がうるさいですね』って言ったらケンカになるから、私はそっと離れる事にしてる。
うるさい場所にいると、気分が悪くなるから、人に理解されない悩みかな。たぶん私は少数派なんだろうけど。
しばらくして湯船のお湯の中から、出る事に。
扉の外に置いていたタオルをとって、身体に着いた水滴を拭いていく。
その後、新しい下着に着替え、パジャマに着替えた。
着ていたジーンズと薄手のパーカーの匂いを嗅いだ。
「うーん・・まだ大丈夫っしょ!」
そんなに体臭はしないみたいだし、まだ洗濯はしません!決めました!
そのまま自分の部屋に持っていく事に。
部屋につくと耳に、いつもの電子音が聞こえ始めた。
『キ゜ーーーーーーン』
「ちっ!あのストーカー!性懲りもなく!せっかく、カッコよく、いや!まともになったと思ったのに・・・・」
私はあいつが放ったであろう、偵察ドローンの元へ向かった。
ドローンが放つ微かな電子音が、私の耳には聞こえる。
迎撃用に準備していた、硬球をもって音のする外へ私は廊下を走った。
私の力強い踏み込みで、木製の廊下がミシミシと言っている。
すぐに電子音がする場所にやって来た。
「天誅ぅぅう・・・って、あれ?ドローンがいない?・・・・ってあれ?あ!自衛隊の偵察機と、あいつのドローンを間違えちゃった!テヘ♪」
似たような音がしたから、外に出て来たのに。
流石にあいつじゃなかったから、良かった。
でも、上空を飛ぶ偵察機までボール投げたら届くかな・・・。でも壊したら悪いしな、止めとこ。
『ピンポーーン!』
愛が押した呼び出しボタンの音が、外にいた私の耳に微かに聞こえた。
急いで愛の元へ、私は向かった。
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