第5話 毒草
メルシーはゲーム初心者だった。
それが最初の街にたどり着けない理由らしい。
ゲームの難易度設定というのは、とかくバランスが難しい。
オフラインならば
「イージーモード」「ハードモード」を設定することも出来るだろうが、
これはオープンワールドのオンラインゲーム
不公平が起きれば、炎上必至
最近のヌルゲー化の流行に逆らって
クロクロの難易度は『少し厳しめ』になっているらしいと聞く・・・
だが、まだ初期も初期だぞ
$$$
「どうして最初の街に・・・たどり着けないんですかッ」
絡んでくるメルシー
あの、俺に聞かれても・・・
俺は一応プレイヤーであって、NPCじゃないんだが
「攻略ウィキでも、調べればいいんじゃないか?」
「・・・駄目です・・・ネタバレになりますし」
下手な癖に、何も調べようとしない、初心者あるある
「・・・」
足元の雑草がリポップする。
小腹が空いたな、食べるか
「う」
毒草・・・
ここの雑草、
時々毒草だったな・・・
ああ、鑑定スキルが欲しい・・・
どんどん減っていく体力
メルシーが
慌てて駆け寄ってくるのが見えた。。
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