第4話 スタート地点の二人



『クロノクロスオンライン』




略して『クロクロ』はVRMMORPGである。

壮大な広さを誇るオープンワールドの世界


摩訶不思議なファンタジー雰囲気の世界

最新の物理エンジンを組み込まれたそれは、

昼と夜が存在し、天候、季節が変わる。

そして、魔獣やNPCが、まるで生きているかのように生活を営む。





$$$





「さぁ、冒険の旅へ」




数日後、

メルシーは、まだスタート地点に居た。



俺を憐れみながら、旅立って行ったメルシー

(今頃は、どこか別の空の下、クロクロの世界を楽しんでいるのだろうな)

などの考えていたのだが・・・





「・・・最初の街には、たどり着いたのか?」





「・・・」




半分涙目なメルシー




あまり見かけないが、

最初の街にたどり着けず、死んだ場合

ここに戻ってくる仕組みだ。



しかし、謎だな。



普通にプレイしていれば、最初の街など 楽勝で たどり着けるはず・・・

俺が言うのもどうかと思うが




「今日こそは・・・たどり着いて見せますから!」




半分やけっぱちに走っていく。




次の日も・・・

メルシーは同じ場所で膝をついていた。








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