第3話 踏み出せない一歩



メルシーがフレンドになりました。




自然な流れで彼女とフレンドになる。


ピロロッ

『称号:人生で初めての女友達ができた』


・・・

なんで人生で初って知ってるん?





「さぁ、一緒に冒険の旅に出かけましょう、炭火さん」


「・・・」



ゲーム初心者らしい彼女の

期待に満ちた眩しい目

なんて澄んだ目だろう。

目を背けたくなるくらい眩しい。


その真っすぐな目に・・・少しだけ感化される自分が居る。




勢いに任せて

さぁ、行くぞ・・・




行くぞ・・・




・・・




フィールドに出ると

雑魚敵がいる・・・




・・・




「最初の魔獣なんて『レベルを上げれば』楽勝ですよッ」




うぐ





$$$






「はぁはぁ」

息を切らして、地面に臥す、炭火



「・・・という訳で・・・お前と一緒に行くのは難しい」



「・・・わかりました」

(何を言っているか、全くわからないけれど)





とにかくだ

あの木の方向へまっすぐ行けば

最初の街があるから




あそこまでは行ったことがあるんだ、

必死に雑魚敵から逃げてな

あれは一世一代の大イベントだった・・・


(その方が大変なのでは?)




遠慮気味に申し訳なさそうに手を振る彼女




「・・・あの、お大事に」

俺は病気持ちか




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