第2話 おこぼれ装備と幻聴
「私とフレンド登録してもらえませんかッ」
また幻聴が聞こえる。
数日の間に2度も幻聴を聞くなんて
疲れているんだろうか
$$$
フレンド・・・
そういえば、
前に一度だけ・・・
フレンドになったお兄さんが居たっけ
「俺はもう引退するから、この装備お前にやるよ」
・・・
何を言ってるんだ?
そんなこと出来るわけがない。
このゲームは、トラブル防止のために
武器装備の貸与ができない仕組みのはずだ。
・・・
そう思ってたんだが・・・
空中にウインドウを開く。
『所有物』欄に見慣れない名前・・・
あの人、一体何なんだ?
ちょっとホラーめいて怖い・・・
$$$
「あの、聞こえてますかー」
声の方に視線を移す。
そこには
可愛らしいアバターの少女の姿が見えた。
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