レベル上げという行為に吐き気がするVRMMOプレイヤーの俺、有名プレイヤーのお古の装備で無双する

@haidoroponnpu

第1話 スタート地点男



「私とフレンド登録してくれませんか?」




夢の中、少女にそんな声をかけられた気がした。


まぁ、夢だろうな、

未だにスタート地点から動けない俺に声をかける奴なんていないだろうに・・・



ここは、ゲームスタート地点の廃駅舎

毎日、毎日、あたらしい冒険の期待に胸を膨らませた新規プレイヤー達が羽ばたいていく様を横目で眺める。どこまでも、どこまでも、濁った眼で・・・



炭火は地面に寝転がる。

天上から淡い光が差し込む。

(細部まで良く出来てるよな、このゲーム・・・)


・・・


ああ、お腹空いたな・・・


一応、このゲームは食物を摂取しなければ、

ゲームオーバーになる仕様である。



頭の上、『雑草』がリポップしていることに気づく。



いつもの『これ』でも食べて、飢えをしのぎますかね・・・


ピロロッ

ん、何の音?



『称号:雑草を胃袋におさめし者』獲得



なんだよそれ・・・


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