30.最期

死ぬのは一瞬なのかもしれない

どんな死に方にしろ 死ぬ時はあっけなくなのだろう


だから死ぬ前に抱きしめる そして今際の際の言葉を聴く

死を前にして出来ることなどそう多くはないのだと・・・


一人また一人と死んでいく中で 微塵の悲しみも見せなかったあの人は

自らの最期を 一瞬とも あっけなくとも捉えなかったようだ


あの人が死ぬ前に その身体を抱きしめ 今際の際の言葉を聴いても私は

あの人の最期を 一瞬としか あっけなくとしか思えなかった

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