それは眼瞼下垂?

「上まぶたの皮膚が垂れ下がって。まつげに乗っかってしまう」

「まぶたが重くて、前が見にくい」

「よく見ようと目をひらくけど、眉毛もそうとう上に上がっちゃっている」


などなど、よくあるシチュエーションです。

一重や奥二重のかた、まぶたが厚いかたなどでよく見られます。

それだけでなく、どんなかたでも加齢にともない、こういう状況になってきます。


そして、たいがいの美容外科医が下記のように軽々しくいいます。


「それは『眼瞼下垂』です。切らないとダメです」


はい。

これは誤りです。

あるいは、真っ赤なウソです。


『眼瞼下垂症』ではなくて、だいたいは


『皮膚余剰症』


です。


眼瞼下垂というのは、実際に上まぶたのひらきが悪く、下まぶたの上縁と上まぶたの下縁の距離(瞼裂けんれつといいます)が小さい場合です。

こうなると、黒目が半分近くしか見えていないくらいの状態になります。

一瞬でも黒目が80〜90%くらい露出する状態にまでひらけば、眼瞼下垂症とはいいません。


皮膚余剰症とは、一重や奥二重により、上眼瞼の皮膚が奥に格納されずに前に出たままになり、結果、まつげに乗ってしまったりする状態です。

加齢に伴って皮膚が伸びてしまっても同じです。

二重のライン(奥のほうの皮膚の折り返し

)が、生まれた時と同じ地点で変わっていないなら、皮膚が伸びると折り返しより上の皮膚が余って、下に垂れ下がるような状態になります。


モグリの医者が、これを眼瞼下垂と吹聴しています。


そういうの、いいかげん、やめてください。

眼瞼下垂症とか皮膚余剰症とかというものは、ちゃんとした保険病名なのです。

厚生労働省で決めているもので、保険適応です。

それに沿って保険点数も決められているような、ちゃんとした症状の表現なのです。

医者なんだから、そのくらい正しく行動してほしい。

単なる打撲を骨折とはいわないでしょう?

打ち身で腫れているだけの症状に対して、骨接合手術はしないでしょう?


怒。





というわけで、次回は、埋没法(二重の切らない手術)についてお話しする予定です〜。

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