お顔のタルミ

いいかげんなヤツらが、よくいいます。


「お顔は年齢とともに、頬の脂肪が上から下へ重力で移動してタルみます」

「法令線が深くなりますから、埋めて浅くすると若返ります」

「頬のブルドッグのような出っ張りは、フェイスリフトでつり上げるのが一番」

「まぶたの皮が落ちてきて開かなくなり、二重も狭くなるのは眼瞼下垂症です」


などなど…………。


でも。

これらは、ぜんぶ、ウソです。

説明します。



1)脂肪が上から下へ移動するか? → 答え:絶対に移動しない


皮膚を置き去りにして移動したりはしません。

もしもそんなことがあったのなら、オトナの女性のムネは乳輪と乳頭を置き去りにして、下腹かそけい部に移動しているはずです。

おっぱいの中身は、頬の脂肪の何十倍も重いんだから。

みんな何十年も跳んだりハネたりしているんだから。

ムネが垂れるのは、下に下がったのではなく、伸びて出っ張ってしまったからです(E〜Fカップ以上の大きなかたは、経年変化でこうなります。でも普通は、乳腺が痩せてしまって上半分が凹んだ結果、垂れたように見える)。


もしも脂肪が移動するのならば。

クリスチアーノ・ロナウドなんて、何万回も何十万回もモノすごい蹴りで練習しているので、オシリとかモモの脂肪はとっくの昔に足の裏まで移動しているはずです。

錦織圭なんて、腕の脂肪は指先に集まっているはずです。

まあ、彼らは皮下脂肪はなさそうですが。笑


正確にいうと、タルミは「皮膚が伸びたせいで、皮下脂肪を押せなくなって出っ張った」状態です。

プラス、皮膚が伸びて少し余って、かつ皮下組織の繊維が伸びてちょっと形が変わってしまった状態です。

まとまって少し下方へ移動しますが、何センチも下がることはありません。

本質は「皮膚の伸び」なのです。


次回以降、詳しく触れます。



2)法令線を浅くすると若返るか? → 答え:地球では若い人の法令線は深い


テレビに出ているひとたちを見てください。

アイドルや若いアナウンサーは、法令線が浅いですか? ないですか?

いいえ、逆に深いです!

むしろ、「にーっ」と笑って法令線を深くしてキメ顔をつくっています。

大昔からみんな「にっこり」して写真に写っています。

なぜなら、それがいちばん愛されることを知っているからです。

写真ばえしてビデオ写りのいい顔になるからです。


法令線、医学用語では「鼻唇溝びしんこう=nasolabial groove」。

正確にいえば、問題はこの法令線ではなく、その上の部分なのです。

じつは、法令線が深いのではありません。

若いひとは法令「線」ではなく、法令「斜面」になっているのです。


「クマがなく、中顔面溝(俗称ゴルゴライン)もなく、頬全体が丸いひとつの球状になって、形良く前に出ている」のです。

まあるく盛り上がっているのです。

目の下の頬が前に出ているので、法令線の底との落差は大きくなります。

すなわち法令線=法令斜面は深い。


これが原初的で本能的な、一番重要な要素です。

赤ちゃんが笑った時の形態が、人類にとって最高に愛すべきものなのです。

古代から笑顔の赤ちゃんを愛してきた種族が地球上に生き残っているのです。

われわれは、その遺伝子を受け継いでいます。


以上の事実は、最近やっと認知され始めています。

芸能界では、数年前からほっぺたがふっくらしています(やり過ぎな例もありますが)。



3)フェイスリフト手術で若返るのか? → 答え:現代人には不適切


これについては、次話に。



4)上まぶたの皮膚が垂れ下がるのは眼瞼下垂?

  皮膚を切り取らなければ治らない?

→ 答え:それは眼瞼下垂じゃないし、皮膚は切り取らなくてもいい!


このことも、次話以降に。





次回、フェイスリフトは最高? へつづく

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