キズアト(3:人種の差)

わたしは人種に対する差別や偏見を持っていない人間です。

が、そういうわりには、ウサイン・ボルトの走りやセレーナ・ウイリアムズのショットや、古くはマイク・タイソンのKOシーンを見て、やっぱ彼らは身体のつくりが違うな、と思ったり。

白人だってそうです。

イアン・ソープの自由形やアルベルト・トンバのスラローム(これまた古い〜)に衝撃を受けて、かなわないよこれは! と思ったり。

そう。

差別、偏見だらけ。笑


スポーツは筋力や体格の差で決まるわけではありません。

努力、戦略、集中力、そして運です。

白人だから、黒人だから、黄色だから、ということはありません。

ファンキーなミュージックといえば黒い人々が目に浮かびますが、リズム感が鈍い黒人は、普通にいますからね。


しかし、身体の組織学的構造に関しては、人種間で歴然とした違いがあります。

皮膚には明らかな差異が存在します。

色もそうですが、今回は皮膚真皮の厚みについて。


黒人の皮膚は厚い傾向があります。

真皮が厚いです。

黒人の皮膚を何度か切開したことがありますが、違っていました。

しなやかにメスを押し返すかのような強靱さ。

身体を守る性能は少しだけ高いかもしれません。

しかし、真皮の厚みは瘢痕量の多さとほぼ比例します。

うまく縫合しても、キズアトは肥厚する傾向があります。


白人の白い皮膚を切開したことも何度かあります。

すべての症例で皮膚は薄かったです。

真皮層が薄い。

そして術後の瘢痕はとてもキレイ。


ヨーロッパでは、胸を大きくする手術(豊胸術)はあまりなくて、逆に小さくする手術のほうが多いようです。

アメリカ、日本では巨乳、欧州では美乳ということでしょうか。

もともと大きすぎて困っている女性が少なくないのと、白人はキズアトが目立たなくキレイに治るので、術後をそれほど心配しなくていいことが要因だと思われます。

小さくする場合は、乳房下線(下の境界線)あたりの半円形のキズアトや、そこから乳輪に向けての縦のキズや、乳輪まわりの瘢痕が残るので、日本人では目立ちます。

ちなみに大きくする場合で、シリコンバッグなど塊状の人工物を挿入する際には、脇の下のシワに沿って切開してそこからアプローチする方法がほとんどです。

その際に残る瘢痕は、日本人でも比較的キレイですが、白人の場合はほぼ無くなってしまったかのように素晴らしい仕上がりになります。


われわれ黄色人種は、彼らの中間くらいで、人によって色々です。





次話は、キズアト(4:年齢での差)です!



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