二十年前くらいにコンスタンチン君の治療で有名になっていたキチンキトサンの人工皮膚はどうなっているのですか?
作者からの返信
コメントありがとうございます。
キチン、キトサンを主成分とする人工表皮は、以前より創傷被覆材として用いられています。
熱傷創面で感染予防、体液漏出阻止、疼痛軽減などの役割を果たします。
一時的に被覆しておいて、その下に本物の皮膚が再生するのを待ちます。
しかしナンバーワンの被覆剤ではないのです。
なぜかと考えると、個人的には、製薬会社の都合かなあと。
もっと違う素材のもの、最先端のもの、流行に乗ったものなどを、会社は推すわけです。
コストのかかった、プレミアムっぽいものを売りたいのではと思います。
あと、ちょっと固い点がデメリットかも。
わたしが研修医のころには、もうすでに時代遅れっぽかったキチン、キトサンですが、他の製品と比べて劣る点が多いとは思いません。
他の被覆剤でも、抗菌剤としてキトサンを含有するものはあると思います。
あと、日本で買える綿棒なんかだと、ほぼ100%「キトサン抗菌加工」って表示されてますよね。笑
なるほど……医療の現場でも難しいのであれば、タトゥーの切除なども現状ではかなり困難、傷跡を残す結果になりそうですね……。
広範囲の火傷はかなり難しいんだなぁと思い知りました。
こちらのエッセイとても面白いです。ためになります。
そういえば私も主婦湿疹がひどくて、よくかさぶたを作っていたのですが、ニベアでこまめに保湿と洗浄、消毒を繰り返すようになって、マシになってきたかも。保湿って大事なんですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
面白いと声をかけていただくと、とても励みになります。
タトゥーを消すには、切除するかレーザーを当てるかになります。
切除した場合は、大きいものであれば植皮をしてふさぐのですが、パッチを貼ったようになるので美しいとはいえません。
なので、やっぱり切除&縫縮のほうがいいです。
でも、大きな絵や文字を切り取ったあと、どうやって縫い縮めるか。
ムリして縫い合わせても、創縁にテンションがかかり、キズアトの幅が広くなりがちです。
いくつかの工夫が必要になります……。
ではレーザーを当てるほうがいいかというと、いちがいにそうでもなくて……。
次回はタトゥー除去について、書かせていただこうかな!笑
保湿と洗浄、たいせつです。
おだいじに!
編集済
火傷について、ものすごくヤバい、すぐ処置しないといえない、皮膚移植が必要、急変して死ぬくらいのふんわりとした知識しかなかったのですが、こういう理由があったのですね。説明がとてもわかりやすく、勉強になります。
読んでいて、全身レベルの大火傷だったら自前での分層殖皮自体難しいのでは、と思った(他人からもらうにしても拒絶反応もありそうだし、提供者が見つかるのかも怪しいのではと)、スキンバンクというものがあるようで、お恥ずかしながら初めてその存在を知りました。
それでも色々と難航を極めるようで、皮膚移植の難しさを痛感します。
作者からの返信
軽い1度熱傷の部分だけは数日で上皮化して、かつ真皮のダメージがないので、そこから採皮する手もあります。
が、全身表皮欠損の状態になってしまうので、賭けです。
そんな時は、進化しているはずの人工皮膚が、なにがしかの助けになっていると思います。
他人の皮膚だと免疫抑制をしないといけないので、感染に非常に弱くなってしまいます。
抗原性を抑えた皮膚といえば、人工真皮ということになってしまうし……。
自分の表皮真皮の保存は、まずしないですし。
放火する人は限りなく罪深いのです。