第2099話 ショッキングな話

 2100話を目前に、大変ショッキングなツイートが流れて来たので、ここで触れておこうと思いまして。


 って書くと、Twitter(現X)をやっている方は「あぁあれか」ってピンと来るかと思うのですが、それです。もうそれ以外ないでしょ。なんか画像をAIに学習されるからウォーターマーク(よくわからん)をどうこうするとか、いっそTwitterから撤退しますとか、それもあるけど、もうアレしかないでしょ。

 

 なんかやけに、TwitterのTLが荒れてると思ったのです。なんていうか、全体的に「あれはない」「原作者の気持ちを考えろ」みたいな方向のツイートが流れて来るな、と。こうなると、何があったのか気になる私は、その元ネタを探るべくアマゾンの奥地に……ではなく、Twitterをガサガサと漁ったのです。


 チラチラ目にするのは、『異世界』『漫画』『描きたくない』。


 そこでハッとしました。そういやなんかここ最近、「ラブロマンス描きたくない」みたいなことを叫んでる漫画が流れてきてたな、と。


 コミケ的なイベントがあるのだそうです。

 一生に一度は行ってみたいけど、たぶん一生行けなさそうなイベント、同人即売会があるのだそうです。でも、コミケではないらしく、なんか名前が違うんですけど。私のTL上には、しょっちゅうその手のイベントに参加する絵師様達の新刊サンプルが流れてきます。今回のとは別のイベントなんですけど、そのサンプルをですね、指をくわえて見てるわけです。電子(kindle)で配信してくれたら、なんぼでも買うのに、と。


 とにもかくにもこの手のイベントの開催が近づきますと、「自分はこれで参加します!」ってことで、参加表明と合わせてサンプルを載せてくださる方が多いんですね。たぶんそれだろうけど、私の興味のあるジャンルじゃなさそうだし、とスルーしてた新刊サンプルの中に、そういや「ラブロマンス描きたくない」って叫んでるやつあったな、もしやそれか? と。


 探してみると、それはありました。するーっと流していたので、カタカナしか目に入ってませんでしたが、実際は「お中世ラブロマンスは描きたくね〜〜〜!」でした。


 あれ? 異世界関係ないな?(たぶん私の勘違い)

 と思い、そのサンプルを読んでみますと、中世ラブロマンスのコミカライズの仕事を多く受け持ってる漫画家先生が、編集さんから「中世ラブロマンスのお仕事来ました!」という連絡を受け、それを保留。で、心の声で「お中世ラブロマンスは描きたくね〜〜〜!」というわけで。


 どうやら、元々鳴かず飛ばずだったけど、中世ラブロマンスのコミカライズでなんとか仕事をもらえるようになって、ほんとはそこまで興味はなかったけど、描いてみたらハマるかも? と思って引き受けて描いてはいたが、ハマるどころか、「死ぬほど興味がない」になった、と。


 まぁ、これ自体はあるかもなって話じゃないですか。好きじゃない仕事でもやらないと食べていけませんし。しかもこの漫画家先生は、それでもどんどん中世ラブロマンスのコミカライズの仕事が入って来てるわけです。心の中では「死ぬほど興味がない」にせよ、出来上がった作品は素晴らしかったのでしょう。


 が、問題は、この漫画を描いた漫画家さんが、まさにいろんな小説のコミカライズを手掛けていた方だった、しかもまさにその中世ラブロマンスものも手掛けていたこと。このツイートはその中世ラブロマンスの原作者様の目にも留まってしまい、原作者様は大層心を痛め、執筆活動にも影響が出ているらしく。


 もしかしたら、ネタかもしれません。しれませんけど、作者本人と状況が似ているキャラを出して、そのキャラにそんなことしゃべらせちゃったら、「いや、ネタです。そんなこと思ってるわけないじゃないですか。中世ラブロマンス最高!」なんで言えませんて。


 私はね、書籍はおろか、コミカライズだって、そんなお声なんてまーったくかからない底辺作家ですけども、もし仮になんか奇跡が起こってそんな話になって、それで快く引き受けてくださった(ように見えた)漫画家さんから、「ハー、クソコメディとか死ぬほど興味ないんだよね。ほんとはもっとしっとりした大人向けの恋愛とか、手に汗握るバトルが描きたい」とか呟かれたら死ぬよ。絶対私のことじゃん、ってなるよ。


 思ってても良い。思うのは自由だし、私の目に入らない(鍵垢とか、裏垢とか)なら全然良いんだけど(それでも親切心で教えてくれる人いそう)、こんな堂々とやられたら心が死にますって。


 って、そんなのを見てしまった後で、青嵐さんの隣国嫁(『隣国から来た嫁が可愛すぎてどうしよう。』)のコミカライズを読んでですよ。違うよな? この漫画家さんは違うよな?! 私が、最高! って読了ツイートするとイイネしてくれるもんな?! 作品愛あるよな?! って思うなどしました(ちゃっかりイイネが来た自慢をする)。

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