第2086話 美容室、その後
せっかくなので(ネタもないことですし)、先日の美容室のその後の話をさせていただこうと思い、のこのことやって参りました。
『第2081話 確実にいらないやつ』にて、美容室を予約したところ、その予約確認メールが旦那にも届いてしまった、というところで終わっておりましたが、さて、その後です。
いよいよ美容室当日を迎えました。
その時の私の髪の長さは肩にギリギリつくくらいのセミロング……といいたいところですが、実際の長さはちょっと長めのボブとかそれくらい。普通、肩につくくらいの長さというと、セミロングとかそんな感じになるはずなんですけど、私の場合、首が劇的に短いものですから、長さ的にはボブなんですけど、肩についちゃうのです。
この『肩につく』というのが非常に厄介でして。
髪が跳ねるのです。
これが嫌でね。
中途半端な長さってのはこれが厄介なのです。
なので今回、思い切って肩につかないくらいのショートボブにしようと思ったわけです。
ですが、こんな長さ、かなり久しぶり。あの時は似合ってた気がするけど、果たしてアラフォーのいまでもアリなのか否か。その日が近付くにつれて少々及び腰になるのも事実。
そこでもちろん、あの男が動きました。
旦那力の百人組手、良夫さんです。
旦那「大丈夫、可愛いよ!」
まだ美容院に行ってません。何が見えているの?
旦那「あっ、もう可愛い! 似合ってる!」
どうやら彼には未来の姿が見えている模様。あるいは褒めのウォーミングアップか? 今回も立ち上がりが早い。
とにもかくにもそんな感じで背中を押され、自転車をキコキコ漕いで美容室へ。
予約の時点で、『施術中は静かに過ごしたい』にレ点チェックを入れておりましたが、油断は出来ません。「今日はお仕事お休みなんですか?」「えー、お子さんおいくつなんですかー?」などといった質問がいつ飛んでくるかわからないのです。
けれども、それは杞憂でした。
必要最低限の会話しかありませんでした。助かる。ほんと助かる。
それでですね、前回の美容室の時に気付いたのですが、それまではずっとロングヘアでしたので、髪を切るといってもですね、背中辺りで毛先をそろえるとか、そんな感じだったもので、服の中に髪の毛が入ってちくちくする、なんてことはなかったのです。けれども前回、肩辺りまで切ったことで、この『服の中に髪が入ってちくちく』を体験したわけです。
でもほら、一応美容師さんサイドでも、なるべく毛が服の中に入らないようにケープの下にタオルを挟んだりしてくれるじゃないですか。その上で、それを外す前にドライヤーで髪を吹き飛ばしてくれたり、さらにタオルで軽く拭き取ったりして、とりあえず目で見える範囲の髪の毛は取り除いてくれるじゃないですか。
よくよく考えたら、前回の美容室はそれがなかったな、って。
すごかったですから。
帰宅後、鏡を見たら、すんごい髪の毛まみれでね。私この状態でスーパーとか行ったんだけど……。
けれど、この美容室はかなり気を遣ってくださいました。ドライヤーで吹き飛ばしーの、タオルで拭きーの、ちまちまと指で取ってくれーのでしたから。全然違う。そこにいちいち感動していましたね。えっ、あの美容室ではやってくれなかったよ!? この場合、どっちがスタンダードなの? これまでずっとロングヘアだったからわからんのよ。
さて、そんなこんなで良い感じのショートボブになってですよ。
旦那の反応ですけど、恐らく大方の予想通りです。
まずもうLINEで『髪切って来たよ』的な報告をした段階で、
旦那「あうのたのしみ(原文ママ)」
テンションが浮気相手へのそれ。
交際期間含めると19年一緒にいる妻へのメッセージとは思えん。
旦那「かわいいだろうなぁ」
旦那「◎◎◎はとってもかわいい」
もうね、いま我ながら、この文章打っててめちゃくちゃ恥ずかしいから。浮気相手に送るやつなのよ。一番燃え上がってる時期のやつ。
帰宅したらしたで大騒ぎですよ。
たとえそれが、私の気持ちを盛り上げるための演技だとしてもここまでやってくれたらもうあっぱれ、ってくらいに褒めまくってくれました。
旦那「ただいま――……あっ! 可愛い! えっ、可愛い! ちょ。ちょっと。えー、可愛い。ねぇ、写真撮って良い?」
ヨチヨチの我が子に初めて着ぐるみパジャマ着せた時の反応よ。いまから11年くらい前に初めて息子にコリ〇ックマの着ぐるみパジャマを着せた時の反応ですよ。
花丸すぎるでしょ。思い切ってイメチェンしたけど、あまりの変わりようにこれはアリなのかどうなのかいまいち自信が持てないでいる妻へのリアクションとして百点満点すぎるでしょ。どうなってんの、妻、アラフォーだぞ? そんなに褒めても何も出ねぇし、写真はやめろ。
そんな感じでいま、まん丸い感じのショートボブになってます。
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