第1935話 1話目に色々ぶっ込むな(教訓)

 今日はいよいよもって禁じ手を発動させました。

 いや、いつもの(いつもの?)迷惑メールなんですよ。

 最近またちょいちょい来てて。でもまぁ、こっちもね? 暇じゃないから。このエッセイで紹介するかどうかって結局のところ、私の心を動かせたかどうかにかかってるから。


 一体誰に成りすましているのか。

 どんな内容なのか。

 

 やはりこの世界でも第一印象が大事。

 受信した瞬間にちらっと表示される最初の数行だけで読者のハートを掴めるかが重要なのです。


 その点でふるいにかけられた結果、日の目を見ることもなく、消去してもらえるわけでもなく、自然と消えるのを待つのみ(ある程度溜まったら古いやつから消えてく)、っていう。やはりね、『好き』の対義語は『嫌い』じゃなくて『無関心』なんだな、なんて思ったりして。


 それでですよ。

 そんな感じでスルーし続けていたのですが、そのスルーしていた迷惑メールの中に、なんか気になるやつがあったのです。受信直後は、スマホの上部に数行しか表示されないんですけど、それだけでもなんか、とんでもない情報量だったのです。


 何だ?

 そう思って開いてみました。


 すると、こんなのが。


件名:

急にすいません。浅倉と申します。お聞きしたいのですが、田中さんという資産家の方をご存じないですか? 


本文:

田中さんという方はかなりの資産家で、個人支援や援助をしている世間一般的から見れば上流階級に当てはまる方なのですが、急に連絡が取れなくなってしまって探しているんですよね。私も1500万円のベーシックインカムというお金配り=無償支援を頂いたので、どうしてもそのお礼を伝えたいんですが…

詳しい理由はわかりませんが、田中さんはお金に困ってる方、またはそうでなくても無償で支援を受けたい方を募っていました。

なので不特定多数の方へメールを送って支援希望者を募っていたので、もしかしたらあなた様も田中さんをご存じないかなと思い、誠に勝手で失礼ながら手打ちで英数字をランダムで打ちメールを送らせて頂きました。

もしちゃんと私のメールが届いていたら、メールだと何かと不便ですし、田中さんから招待して頂いて連絡を取り合っていたLINEグループがあるので、そちらでやり取りしませんか?LINEでのやり取りの方がお互い安心だと思いますし。

それに以前、田中さんに「色んな方に支援したいので、多くの方をINEグループに招待してください。」と言われていたので、あなたを招待させて〓〓困④泙靴拭〓〓錫鮠それではLINEグループへ招待するのでLINE登録リンクを↓へ載せますね。↓のLINE登録リンクを押すと田中・資産分配の会というLINEグループが出てくるので、友達追加をするとLINEでやり取りできるようになるのでよろしくお願いします。



 どうですこれ。

 1通目でこの情報量。

 多い多い。情報が多いって。


 1話目にこんなぶっ込んじゃ駄目なのよ。

 1話目に舞台設定とか登場人物の紹介とかスキルの詳細まで事細かに書き込んじゃ駄目でしょ。WEB小説なら1話目で切られるやつでしょ。もっと小分けに出してけ。


 あと手打ちで英数字をランダムに打って、私のアドレスに到達しないでしょ。それなりに意味のあるアドレスなんだからさ。むしろランダムでこれなら天文学的な確率なのよ。

  

 それと何か最後の方バグってるから。

 ちゃんとチェックしないと、そういうところは。こっちはね、もう何回も何回も誤字チェックしてるからね? そういう世界で戦ってるから。それでも誤字の野郎は雨後の筍かってくらいに湧いてくるから。


 マジでね、これはギリギリまで悩みました。これを紹介するかどうか、って。何せ、この文面だけで600字くらいあるからね? さすがに反則かな、って。でもね、我慢出来なかった。あと、ネタがマジでなかった。

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