第1912話 運動会報告
近況ノートの方で先に報告しましたけども、子ども達の運動会なのでした。息子にとっては小学校最後の運動会です。
とはいえ。
もう皆さんおわかりかと思いますが、宇部家の子ども達は私の遺伝子が悪さをしてまぁまぁの運動音痴。華々しい活躍の方は正直期待出来ません。そして、予想通りに競技の方ではまぁぶっちゃけさっぱりではありました。
ですが。
ですが皆さん聞いてください。
宇部家の子ども達の良いところはそこじゃないのです。運動に関しては勉強以上に才能というか、そういうのがあると思うのです。努力である程度は何とかなるけど、所詮はある程度。私だっていまコツコツと身体を動かしてますけど、どんなにストレッチしても身体は硬いままですし。これもうアレじゃない? 人よりも余計に骨があるとかでこれ以上曲がらない構造になってたりしない?
まぁ私の身体の硬さは置いといて。
そう、子ども達の話です。
競技以外のところで我が子達が輝く瞬間とは、って話ですよ。
あのね、
いや、こんなにも喜んでくれる子達に言えます? お前またビリかよとか。言えるわけないですよ。存在してるだけで一等賞でしょ。えっ、こんなに歓迎してくれるもんなの? そんなにぶるんぶるん手振ってくれるん?
さて、競技が終わってですよ。
もうほんとにね、これといって何もなく終わってですよ。ここに書くことすらないくらいに何ごともなく終わってですよ。
低学年は即解散、中学年(娘)はグラウンドのゴミ拾い、高学年(息子)は写真撮影などがあってですね。やっぱり高学年の方が終わるの遅いんですよ。だからまず娘を回収しまして、息子が終わるのを待ってたんですね。
で、なんやかんやが終わってハイ、6年生も解散! となるや否や――
娘「にいにー!!!」
優勝。
これもう優勝でしょ。
兄が解放されるや、「にいに」と叫んで駆け出す妹ですよ。えっ、これで世界狙えるやつじゃない? この種目ないんですか? これ映画のワンシーンじゃないんですか?
息子はというと、ここ最近、学校では妹にベタベタされるのがちょっと恥ずかしくなってきたようで変顔で対応してましたけど、とりあえず受け入れてましたね。
さて、そんな感じで無事に私の中で優勝をもぎ取った娘ちゃんですが、では、息子君はというと……?
どうなの!?
我々を見つけた時のリアクション一本で終わってしまうの!?
そう思っておりますと……。
???「あ、息子君だ」
他クラスの男の子でした。
入学前の学校の下見的なやつで初めて会ってから妙に懐かれ、そのまま同じクラスになったことによりさらに懐かれ、このエッセイのどこかで書きましたが、かつて、息子に対して「かっこいい」と言ってくれたY君でした。ウチの小学校は偶数学年でクラス替えがあるのですが、結局、一緒だったのは最初の二年のみで、それ以降は別のクラスになってしまったY君でした。
けれどY君はクラスが離れてからもちょいちょいと息子に絡んできては「息子君、可愛い可愛い」と可愛がってくれるのです。あの時の「かっこいい」はどこへ行ってしまったんだ。
ちなみにこのY君、低学年の頃はまぁまぁ落ち着きがなかったのですが、運動神経がめちゃくちゃいいのです。いま思えばあれは完全に身体を持て余していたんだろうな、って。
で、今回の運動会でも代表リレーに選ばれていたり、柔道の大会で優勝(だったかな?)してたりするのです。そんな、なんかすごい男子に成長したものですから、さすがにもう息子と絡んだりしてないだろう。クラスも違うし。私はそう思っていました。
が。
Y君「息子君、可愛い可愛い」
しゃがんでいる息子に肩車をするような体制でのしかかり(もちろん体重はかけてない)、頭をわしゃわしゃと撫でているのです。
旦那「おー、Y君、久しぶりー」
Y君「お久しぶりです!」
宇部「まさかまだ息子と仲良くしてくれているとは。ありがとうね」
Y君「だって息子君可愛いから!(ワシャワシャ」
母の脳内では爽やかなBLが始まっちゃって大変です。違う違う。彼らは単にじゃれてるだけよ。そう思いつつも、エッ、男子ってこんな感じでじゃれるの!? とドキドキが止まりません。ちなみに私個人としましては、BLを嗜んでるからとかそういうの関係なしに、双方にそういう気持ちがあるなら好きにしてくれと思っています。何せ私の人生じゃないんでね。誰が好きでも、誰も好きじゃなくてもどっちでも良い。最終的に親元を離れて自立してくれればそれで。
最後の最後でなんかめちゃくちゃ愛されてる息子も無事、私の中で優勝が確定しました。
そんな運動会でした。
特に運動会関係ねぇ報告だな。
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