第1879話 最高に輝いていた日
子ども達の風邪だ、自分のインフルだとバタバタしていたら、あっという間に新年度が始まっていたのでした。始業式、山のようにもらってきたプリントや、諸々の提出書類、それから大量の教科書達への名前書きなどなど、こまごました作業をほぼほぼ旦那にやらせてしまって、ものすごく申し訳ない気持ちでおります。
で、途中でインフルバトンタッチってことで、旦那が倒れて私が頑張る感じになったわけなんですけど、もうちんぷんかんぷんね。えっと、この提出物って●日までってなってるけど、これはもう出してるの? それともこれから?! 何この封筒。ハチマキ代? それからこっちは、国語辞典と漢字辞典?! えっ? 買う? 買うかどうかまだ話し合ってない! えーでも旦那いま寝てるし!
その辺のすり合わせをまーったくしていないのです。こういうのって途中からやるともう全然わからんのね。最初からやってないと無理。だけど、さすがに38℃出してる人間を叩き起こして進捗聞くとか鬼でしょ。なので一人でどうにかこうにか頑張ったわけです。私だって役に立てるんだぞ、と。見直してもらいたい一心で頑張りました。
そして、私の頑張りはまだまだ続きます。
頑張らざるを得ない状況に追い込まれたのです。
お姑さんがちょっと体調を崩しまして。
特に深刻なやつではないんですけども。
それで、ちょっと子ども達の送り迎えが出来ないってことになったんですね。旦那はインフルで外出許可が出ていません。
さぁどうする。
おっ、いよいよ宇部さんがハンドルを握っちゃうのか?
そう思われたかもしれません。
落ち着いてください。
握ってません。私自身、まだ命が惜しいですし、大事な家族を危険に晒すわけにはいきません。ていうか、もう完全に運転なんて忘れちまったよ。
いや、別に車じゃないと通えないくらい遠いわけではないのです。ただただ我々が過保護すぎるだけなのです。
ただ困ったことになりました。
学童を利用する際には、保護者のお迎えが必須です。別に徒歩でお迎えでも良いんですけど、問題は、新年度の初登校日が、私の遅番とぶち当たってしまった、っていう。
いつもなら、遅番の日の流れはこうです。
子ども達は学童に行き、旦那の仕事が終わったらお迎え(17時頃)。そして帰宅(17時半くらい)。旦那が子ども達を風呂に入れ、食事をし、私の帰りを待つ(20時過ぎ)。
学童はさすがに20時とか無理です。
これはもう学童を休ませ、即帰宅させるっきゃねぇ。大丈夫、家には旦那がいます。インフルですが、もう家の中では動けます。ご飯も用意しておけばいいのです。食卓に並べるくらいだったら身体の負担にならないでしょう。お風呂はさすがにちょっと難しいので、それは私が帰宅してから入れれば良いのです。
そうと決まれば!
遅番時の出勤時間は13:00。それまでに買い出しやら何やらを全部済ませるのです。病み上がりとか言ってられないのです。というかむしろ、世のお母さんはきっとこれくらいのことを毎日こなしているはずなのです。私が普段甘やかされてばかりなので、ちょっと大変に思えるだけ!
身仕度を済ませていざ! ってドアを開けたら――、
クッソ土砂降りっていうね。
そういう時に限って、クッソ土砂降りなのよ。
お前、昨日までバチクソ晴れてたやんけ!
やはり日頃の行いなんでしょうね。お前少しは苦労しろや、ってね。そういうことなんでしょうな。
とにもかくにも、銀行に行き、ドラッグストアに行き、スーパーへ行って食料品を買い込んで帰宅。お風呂洗って、ご飯を炊いて、夕飯の仕度をして、仕事行く準備して、お昼ご飯の準備して、仕事へGO!
もうこれだけでも「エフフ、私めっちゃ働いてんな」って気持ち悪い笑みを浮かべてご満悦だったんですけど、仕事から帰宅して子ども達を風呂に入れ、髪を乾かし、洗濯機を回してる間にご飯をかっ込んでる時も最高に「デュフ、今日の私、輝いてんな」ってニタニタしてましたね。わかりますか。この程度で輝いてるとか抜かしてるんですよ。この甘ったれた主婦はよ。
旦那のインフルも無事に終わりました。良かった良かった。
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