第1861話 長いタイトルについて
こないだ異世界のBLが云々って話を書いたじゃないですか。あれのコメント欄で思い出したことがあってですね。本日はちょっと長タイトルについてお話したくて。
なんかもうすっかり市民権得ましたよね、長タイトル。私もね、過去作には結構長めのタイトルのやつがあります。その反動でかな? 今回のカクヨムコンはあっさりしたものでしたが。
それでですよ。
例えば私の長タイトルですけど、
『千年ぶりに現れたとかいう安倍晴明レベルの陰陽師がヘタレすぎてどうしようもない! ~もふもふケモ耳男子×3にあざとい系神主を添えて~』
ちょっと前の代表作ですね。
いや、私の中ではこれの方が「これぞ宇部作品でござい!」って感じなんですけど、どうしてもマチコさんの方が目立つもので、いまのところはそっちにしてます。
ちなみにヘタレ陰陽師シリーズはタイトルに縛りがあって、とりあえず『千年ぶりに現れたとかいう安倍晴明レベルの陰陽師』から始まらないといけないものですから、どうしても長いタイトルになります。
あとはこれ、
『曰く付きでもお任せください! 開かずのナニカお開けします! 〜何でも食べちゃう見た目天使の悪食、ボス激LOVEのやや獰猛なボク(獏)っ娘と共に男装鍵師のお手伝い?〜』
これもオリジナル妖怪とかもりもり書けて楽しかったんですけど、最後は生みの苦しみを味わってヒッヒッフーしたやつですね。ただこれは一発屋感があって、なかなかスピンオフとか番外編とか書く気になれないっていう。
とまぁ、これが宇部作品の長いタイトルの傾向なんですね。
どうでしょう。
傾向に気付きましたでしょうか。
私はね、何となく気付いたのです。あっ、これは読まれないやつのタイトルだな、と。長けりゃ良いってもんじゃねぇな、って。気付くのが
なんていうか、『意外性がない』のと『オチを匂わせてない』んじゃないかと思ったんですよ。ヘタレの陰陽師がどうしようもねぇんだな、ってこととか、何でも食べる妖怪が男装した鍵師の手伝いをするんだな、ってことしか書いてない。だから何よ、っていうね。
これに気付いたきっかけがですね、5ちゃんねるのまとめ動画です。私がエッセイの執筆時に作業BGMとして垂れ流している、5ちゃんねるのまとめ動画なのです。ただただ掲示板に書き込まれたことを読み上げているだけなので、執筆の邪魔にならないのです。ラジオみたいなものよ。
で、見てて思ったんですよ。
「スレタイのつけ方がやけ上手いやつがいるな」と。
そのタイトルもスレッドを立てた人が考えてる書いてる(つまり動画主が編集しているわけではない)と思うんですけど、これがまた絶妙に「おいまさかそんなわけないだろ」と気になってしまう感じでついつい見てしまうのです。
いま覚えてるやつをうろ覚えで書かせていただきますと、
『朝、目玉焼きに醤油をかけただけなのに離婚されました』
『会社でお昼にランチを食べていただけなのに怒られました』
何かこんな感じですね。一例です。パッと思い出せるということはよほどインパクトがあったのでしょう。もしかしたら会社でランチの方は『クビになりました』だったかもしれません。ちょっと違うかもですけど、まぁ例なのでね。
イメージとしてはあるのです。
タイトルは、起承転結の『起』と『結』だけを書けば良いんじゃないかな、って。だってそうすればどう考えても意外な感じになるじゃないですか。過程がごっそり抜けてるわけですから。
例として挙げたやつもですね、意図的になのかわかりませんか、『起』と『結』しか書かれてないのです。目玉焼きのやつだって、離婚に至った本当の理由は目玉焼きに醤油をかけたことではないですし(もう忘れたけど)、会社でランチのやつだって、ちゃんと理由があるのです。だけど『起』と『結』だけを書くからちょっとわけわからんことになって、それが結果的に「えっ何? どういうこと? 気になるんだけど!」みたいなことになるわけですよ。
とまぁそれに気付いたからといって、じゃあさっそく良い感じのタイトルが浮かぶかっていうと全然なわけです。ここで「あっ、成る程ね! じゃあさっき紹介した長タイトルは『~~~~~~~~』に直したら良いんじゃない?」って頭が回る人は売れるんですよきっと。
とりあえずね、イメージだけはわかりました。
そのタイトルを見た人が、わかるようでわからない感じにすれば良いのです。(最終的にはそうなるから)間違ったことは書いてない。だけど、過程の部分がごっそりないから、前半部と後半部がイコールで結びつかない。そしたらもう気になっちゃうから。えっ? 目玉焼きに醤油をかけただけなのに? って。そう思わせれば良いんじゃないかな、って。
ただまぁ、全然浮かびませんけどね。あとまだ個人的には短いタイトルの方が好きです。でも読まれねぇのよ。みじけぇとよ。
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