第1850話 『箱』・後編

 さーて、もう全然『箱』でも何でもない話ですけど、とりあえず前回からの続きです。


 さて、警察へお電話することになりました。もちろん110番ではありません。


 で、「あのー、ちょっとご相談したいことがあってお電話したんですけども」みたいな切り出しで、相談してみました。警察の方はそれはそれは親身に聞いてくださいました。


 それで、とりあえず、何かしらの詐欺の類かもしれないということで、生活安全課(だったかな?)の人に代わります、という話になり、一度説明した経緯をまたしても一からお伝えすることになりまして。さっきは女性でしたが、今度は男性でした。


 やはりそこでもとにかく親身に聞いてくださいました。さすが警察は市民の味方です。


警察「成る程わかりました。例えば、宇部さんのAmazonのアカウントが乗っ取られるなどして、個人情報を吸い上げられている、なんていうのが考えられると思います。あるいは、何かしらのウィルスに感染しているなど」

宇部「わぁぁ……」

警察「なのでとりあえず、カード会社に不正利用されていないか確認をしてみてください。それで、こちらでも実際に宇部さんのスマホを確認させていただきたいのですが、今日この後こちらに来られますか?」

宇部「えっ……と、警察署に、ってことですか?」

警察「そうです。いますぐじゃなくても良いんですけど、出来るだけ早めに。それで、宇部さんのスマホの中を見させていただいて、ウィルスに感染していないかを――」


 スマホを見られるとな?!


 もう変な汗をかきまくりですよ。

 えっ、私のスマホを?!

 法に触れるレベルの疚しいことは何もないけど、法に触れない程度の疚しいことは山ほどあります。主にカクヨムココです。私がこんな場末のエッセイを書いていることも、小説を書いていることも、小説を書くためにあんな言葉やこんな言葉を検索したこともバレてしまいます。えーっ、行かないと駄目?! 


 正直行きたくありません。

 しかも、実は警察署、結構遠いのです。宇部さんの移動手段は徒歩か自転車です。いまの時期は自転車をしまっていますから、徒歩です。面倒くさい。


 けれども行くしかないようです。とりあえず警察の方には、主人に送ってもらうので、夕方になりますと伝え、それまでにカード会社に確認してみます、ということで通話を終えました。


 で、返す刀でカード会社にTEL。

 不正利用はないようでした。それは安心。安心ですけども、こうなると、マジで何なのか謎。


 そうこうしているうちに、弟から返事が来ました。

 ちなみに、私が彼に送ったメールは以下の通り。


『ホワイトデーで何か贈った?なんか、クロネコヤマトからアマゾン経由でなにか送られてきてるっぽいんだけど、宛先が姫路になってるとかでややこしいことになってるんだけど。』


 それに対する彼のアンサーがこちら。


『ROYCE’のチョコ送ったよ。この前のバレンタインに来た住所に送ったんだけど?』


 ほうほう、ロイズを送ったとは感心感心。届いてねぇけど。

 やっぱりあの荷物は弟からだったのね。オッケーオッケー。


 それはそうと、お姉ちゃんが気になってるのは、お前の意思で姫路にしたかどうかなんだよ。


 だから、


『住所姫路になってない?』


 そう聞きました。

 気になるのは、『この前のバレンタインに来た住所に送ったんだけど?(原文ママ)』という一文。『バレンタインに来た住所』? まぁ恐らく『バレンタインチョコが送られてきた住所』、ってことだろうな。


 彼もそうですが、私もまた、Amazonから直で送っているのです。Amazonさんがどういう流れで発送しているのかわかりません。Amazonの倉庫から送っているのか、それとも、そのメーカーさんが送ってるのか。その辺はわかりません。ただきっと姫路から送ったのでしょう。そして我が弟は、その住所を私のものだと思い込んだのでは?!


 いや、そんなことある?


 そして案の定、彼から返って来たのは、


『なってるわ』


 の一言。


 いや、なってるわ、じゃないのよ。

 お姉ちゃん、引っ越したなんて連絡してないが?

 ていうか、去年も一昨年も同じ方法で発送してるのに、どうして今年だけそんなウルトラC解釈した?!


 とりあえず弟には受け取り拒否したことと、引っ越しはしてないこと。少しでも疑問に思ったら私でも親にでも良いから確認しなさい、と伝えてこの件は終了となりました。もちろん警察へも電話しました。弟でした、と。それでも弟の名前や生年月日、住所と電話番号を聞かれました。


 ちなみに解決するまでに2時間くらいかかってます。

 気づけばKACのお題も発表されてたりして、てんやわんやだったっていう。まぁそれだけの話なんですけど、結果的にエッセイ2話分になって良かったな、って。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る