第1830話 違うんです!(違わなくはない)
先日は、定期的に通っている婦人科で貧血の検診に行ってきたのでした。数値はかなり良くなっているようです。貧血って完治するものなのかな? 毎回「今回は数字が良いですね」って言われるんですけど。あとはもう何もしなくてもよほどのことがない限り貧血にはなりません! ってな身体にはならないのかな。まぁ私の場合、こういうのでもないと定期健診なんて行かないだろうし、そうなると血液検査だって年一の人間ドックだけになるし、子宮頸がん検診もしてくれるし、悪いことはないのでね。
それでですよ。
そこの病院、個人病院で、おじいちゃんの先生なんですよ。ほら、婦人科だからさ、あの、あられもない体勢になる椅子に座ってあれこれされる感じなものですから、正直言って若い男の先生は嫌なんですよ。若いっていうのは、40代くらいまでってことね。もうね、あの、20~30代とかマジで恥ずかしいから。いくら腕が良くてもね。いや、まぁ腕が良いに越したことはないんですけど、マジで恥ずかしいのでね。ずっと覆面かぶっててくれれば良いんですけど、まさかそんなわけにもいきませんから。
なので、女医さんか、おじいちゃん先生が良いのよ。という理由だけで選んだわけではないんですけど、ほら、歩いて通えるから。というわけで、歩いて通えるところの婦人科がたまたまおじいちゃん先生だったんですけど、やはりおじいちゃんなのでね、少々何しゃべってるかわからなかったりするんですよ。ちょっとフゴフゴしてて。
だからもう常に問診の時は前傾姿勢ですよね。一字一句聞き漏らすまい、って。その日もそんな感じでふんふんとお話を聞いてたんですけど、診察前の採血、血圧、それから体重の結果を見て、フゴフゴと先生が言うわけです。
先生「体重が冬バージョンになってるね」
宇部「あっ……まぁ……はい」
先生「(体重が)独り歩きしているなぁ」
宇部「ええ、まぁ」
先生「45を過ぎるとね、落ちにくくなるんだよ。でもね、筋肉が落ちる前ならまだ大丈夫だから。痩せるからね。頑張ってね」
宇部「はぁ……」
違うんです先生!
いや、若干違わなくはないんですけど!
筋肉! 筋肉はあるんです!
たぶんその辺の年齢の女性と比べたらめっちゃあるんです!
むしろ筋肉が増えているんです!
ただまぁ、体重が増えたのは認めます! 正月太りがまだ残ってるんです! 今回手強くって、もう!
ですが、信じてください! 私いま、お腹ちょっとずつ割れて来てるんです!
ええい畜生、この病院の体重計はなぜ体脂肪まで出してくれんのだ!
言いたかったですよね。
でも筋肉が増えたのは間違いないんですけど、それに伴って脂肪も増えたんでね。何でお前もついてくるわけ? コンビなの? 筋肉と脂肪ってコンビなの? 解散してくれないかな? それかもっとピンで活躍させてあげて? 筋肉の方にもっとオファー出してこ? 脂肪はさ、ほんとあの、最低限のところでさ、ほんとあの地元とかでさ、細々とラジオの仕事とかしてもらってさ、筋肉さんの方には全国区レベルの活躍してもらお?
ですが、まだまだウチの看板芸人『
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