第1821話 いまの私なら

 ここ最近、Amaz◯nPrimeが調子良いのです。


 Amaz◯nPrimeの調子が良いってどういう状態? って思われたかもしれません。私も、たぶんこれは言葉のチョイスを間違えたなって思ってます。大丈夫です。わかってます。


 厳密には、調子が良いのはPrime Videoの方です。


 何だ? 動画がサクサク観られるとかそういうことか? って思われたかもしれません。調子が良いって言われたらたぶんそういうのをイメージすると思います。でも違います。まーた宇部さんはこういうところで字数を稼ぐのです。まったく。


 いや、観たいやつが続々追加されんな、って。それだけの話をしにきたわけなんですけど、まぁ聞いて下さいや。このエッセイなんていつもそんなのばっかりでしょうよ。


 まず、チャイルド・プレイの一作目。これね。ずーっと気になってたから。それから、ホーム・アローンの1と2。これはね、何回も観たことがあるやつ。金曜ロードショーとかでたぶん何回もやってたから。宇部さんはこういう、「観たことがある映画を何度も観たい」人なのです。もうわかるでしょう? 『13日の金曜日』なんてもう何度観たかわからないわよ。


 そして、もう一つ。それが『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』です。いや探せばまだまだあるでしょうけども。


 どうでしょう、タイトルくらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。タイトルを知らない人も、あの、真っ暗な森を背にして涙を浮かべた女性のドアップのサムネは見たことがあるのでは?


 まぁとにかくですね、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』なのです。どうやら1999年の映画らしく、私たぶんJKなんですけど、これ、当時レンタルして観たんですよ。めっちゃ話題だったのでね。もうわくわくで。


 正直、まーったくわからんくて。なんかよくわからない映像という印象で、怖くもなく、とにかく「わからないまま終わる映画」という記憶しかないんですよ。何なら途中で観るのやめてるかも。


 だけど、もう私はアラフォーです。

 酸いも甘いも嚙み分けたと思いたい、バリバリのアラフォーなのです。ホラー映画だってたくさん観てきました。いまの私ならわかるのではないか。ケツの青いJKにはわからない、ホラー映画の機微的なものがわかるのではなかろうか。


 そう思って、再び、ブレア・ウィッチの森へ足を踏み入れたのです。


 成る程成る程成ーる程。


 あっ、ここからネタバレ的なのが出て来ます。いまから忠告すんのかよ、ってね。いやまぁ確かに「わけのわからない映画」ではあると思うんですよ。なんですけど、ちょっと興味出て来たぞ、って方はね、このエッセイを放り出して観て来た方が良い。大人になってから観たら、ちょっとまた違う。


 なんていうか、大丈夫、ちゃんと『怖い』映画ではありました。


 ただ、『学生が撮ったドキュメンタリー』っていう体の映画ですので、ちょっとね、見づらいんですよ。カメラもぶれてますし。ただそれだけにリアルでね。だってそうでしょ? 学生がハンディカメラで撮影しながら森の中を歩いてるわけですから。しかも1999年。いや、作中ではもっと昔なのか。とにかく昔なんですよ。そんな手ブレ補正だって大したことないはずですよ。


 それでね、何が怖いかって話。

 

 これはね、人が狂って行く様が怖い系ですね。

 まず道がわからなくなって、それがきっかけで誰も信じられなくなって、仲間のことも疑って、どんどん悪い方向に考えていくわけです。そんでほら、森ですから。熊とか狼とかの獣が出ないのがせめてもの救いかもですけど、誰もいないんですよ。迷ってるけど誰も助けにも来ない。


 序盤は和やかだったのに、途中から、みんな叫んでるんですよ。叫んで喧嘩してる。その様子が全部おさめられてるんですよ。


 確かにちょいちょい不思議なことは起こってるんですよ。朝起きたらテントの周りに小石を積んだやつがあったりとか。誰が積んだの? それとも最初からあった? そんなのテント張る時にフツー気付くじゃん? あと、夜の森なのに子どもの声が聞こえるとかね。そういうのでもうどんどんみんなおかしくなっていくんですよ。


 成る程、これはJKの時にはわからなかったかもだな。なんかこいつらギャーギャーうるせぇな、血がブシャーとか生首がスポーンとかじゃねぇのかよ、って途中でやめそう。


 やっぱりね、こう、年齢によって見方は変わりますわね。ええ。


 若気の至りで心霊スポットに行くのはやめような!


 あとバレンタインにこんな話を上げるのもやめようぜ!(笑)

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