第1811話 ブラックシリカ

 前話とちょっと関わりのある話なんですけども。


 タイトルのね、『ブラックシリカ』。これはですね、天然鉱石の名前なんですね。知ってる人も多いとは思うんですけど。

 このブラックシリカがですよ、なんか遠赤外線がドウタララって話らしくてですね。それが、前回の『着る岩盤浴・BSファイン』の繊維の中に入ってて、そのおかげで温まるんだぜ、っていうね。


 鉱石を繊維の中に練り込んでるんですよ。そういうすげぇ繊維を作っている繊維の会社が作ったすごい商品なんですよ。間違ってもこんな場末のエッセイで、涼子さん(仮名)がたった2週間で別人級に変わりまくって登山まで始めたんだぜって話を面白おかしく書いたりしてはいけないのですよ! わかってんのかお前は!(わかってて書きました)


 なんですけども、正直この単語を聞いた時に真っ先に浮かんだのが、


「そういう怪人いそうだな」


 でした。

 何でしょうね、一秒たりとも真面目なこと考えられないんじゃないかな。

 でも、いそうじゃないです? ブラック、って付くからかもしれないんですけど、そんな感じしません? しかもちょっと幹部クラスのやつ。剣聖ブラックシリカ。ほら、いそう。めっちゃ強いやつですよ。ラストギリギリまでヒーローのライバルとしてちょいちょい絡んできますよ。別の幹部にやられそうになったら逆に助けますよこういうタイプは。そんで「貴様はこの俺が倒すのだ」とか言いますよ。さっきから何書いてんの私。

 最後は一対一の決闘でしょうね。まぁ普通そうですけど。いや、ほら、五色戦隊のパターンもあるから。その場合、他のやつらは手出し無用だから。そこは男対男の真剣勝負だから。逆に考えてこの状況で真剣じゃない勝負ってある? 遊びじゃねぇんだよ。さっきから何書いてんの私。


 とにもかくにも言うしかないから。

 隣にいるダーリン(運転中)に言うしかないから。

 すぐ告げ口するタイプだから。せんせー、男子がちゃんと歌ってくれませーん。


宇部「あのさ、全然関係ないんだけど、この『ブラックシリカ』って怪人の名前っぽくない?」


 ちなみに、もちろんですけど例のBSファインの番組の放送中です。さぁ、ウチの全肯定旦那はどう出る?


旦那「わかる。恐怖、ブラックシリカ男! だね」


 わかるのです。


 しかも、昭和です。

 私的には平成に一歩踏み出してるくらいの感じだった上に幹部クラスのイメージでいたのですが、彼は昭和ど真ん中且つ、恐らくは下っ端怪人の体でその球を投げ返してきたのです。たぶん『怪人』って言っちゃったからでしょうね。若干の恥ずかしさがあったんですよ。さすがに『剣聖ブラックシリカ』までは言えなかった。私が日和ったせいで『剣聖ブラックシリカ(平成・幹部クラス)』は『ブラックシリカ男(昭和・下っ端)』になってしまったのです。


旦那「たぶんその後、『サウナ男』も出て来る流れ」

宇部「成る程、それ系のシリーズなわけね。『整え~! 整うのだ~!』っつって、人間を整わせて駄目にするタイプの怪人だな」

旦那「そうそう」

宇部「そうなると『オンドル(韓国式の床暖房)男』もいるな」

旦那「そうそう。そんで、サウナ男はフィンランド式にパワーアップしたりもする」

宇部「やべぇ、本場のやつじゃん」

旦那「『喰らえ、ロウリュ!』とか言って熱波を送って来る」

宇部「やばいやばい(笑)」


 ちなみにこの日は子ども達はおらず、二人で秋田市へデートに向かっておりました。ええ、それでその数分後にうとうとしちゃって、旦那に起こされ――、という流れになるわけです。それが前回の話です。実はこんな車内トークもあったということでね。

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