第1798話 着ないで
やっと学校が始まりました。
長かった。冬休みは短いとかどうとかって話ありますけど、長いですよ、ええ。ただ、まだ旦那の冬休みは終わりませんのでね、私の執筆環境、まだまだ戻らねぇの。くそー。
それでもまぁ、どんな環境でも書かないといけないから。書かないと死んでしまうから。何せ書くことたくさんあるから。ここのネタはないのにね。ウケる。
ウケてる場合ではないので、最近あったこと書きます。
子ども達の学校は、登校初日に書き初め大会があります。これって全国的にそうなのかな? 私の学校にはなかったんですけど。
自由研究とかそういうのが冬休みはなくて、それで、宿題の中に、その『書初め大会の練習』みたいなのがあるんですよ。それを大会に出すとかではなくて、あくまでも練習。本番は登校日。
で、クラスの大半に何かしらの賞がつくわけです。金賞銀賞銅賞佳作、と。ほんとに大半の生徒が何かしらの賞に選ばれるから、何にも選ばれないのほんとに気まずい。こっちは全然気にしないんだけど、子ども達の――特に娘の方がたぶんめちゃくちゃショックを受けそうなんですよね。
幸いなことになんとか今回も佳作に引っかかってくれまして、案の定娘はかなり悔しがっていましたが、こちらとしてはほっと一安心ですよ。もうなんでも良いの、お前達が元気ならさ。
それで、学校のホールに貼り出されるということで、これは絶対に見に行かねばならん、と、旦那と一緒に見に行ったわけです。で、我が子達の頑張りを写真におさめ、実家にラインしたりしてキャッキャしてですよ、廊下を通っていたらですね、まぁちょっと説明が難しいんでアレなんですが、中庭的なものを挟んで向こう側に娘のクラスが見えて。そのホール、二年生の教室に近い場所にあって。
そんで、娘のクラスも端っこなものですから、もしかしたら娘が見えるかな? なんて思ってチラチラチェックしていたわけです。ちょうど4時間目が終わって、給食の準備をする、というタイミングでした。
特にアピールしていたわけではないのですが、娘は我々を見つけてくれたようで、何やらニヤニヤしながら手を振ってくれています。それに手を振り返して、我々は学校を出ました。
で。
その日のお風呂ですよ。
いまだに家族四人、ぎゅうぎゅうで入っているお風呂です。
そこで娘がね、言うわけです。
娘「パパ、あのオレンジの服、着ないで」
旦那「えっ?! 何で?!」
オレンジの服、と書くと、大層どぎついオレンジ色のように思えるかもしれませんが、全然常識の範囲内のオレンジというか、そこまでのビタミンカラー的なオレンジではありません。何なら少々茶色みすらある、落ち着きのあるオレンジです。明るい茶色と言ってもいいくらい。そんなオレンジ色のニットをこの冬、旦那は愛用しているのです。
それにまさかの駄目出し!
駄目? ママはとっても似合うと思ってるよ?!
慌ててそうフォローしました。これがあれか、思春期女子のやつか。こうやってパパのことを嫌いになっていったりとかしちゃうのか!? そんなことを考えて、もう内心は冷や冷やです。そういうのも子どもの成長にとっては必要なことなんだろうと思いつつも、いくら娘と言えど、私の最愛の人を傷つけるやつは許さんぞ、そんな気持ちも湧いてきます。
いや、小2だぞ?! 早くないか?!
そういうのって、小5とかそれくらいじゃない?!
もしかしたら何か理由があるのかもしれない。
そう思って聞いてみました。
宇部「娘ちゃん、どうしてパパにあのオレンジの服着てほしくないの?」
すると、彼女はこう言ったのです。
娘「目立ちすぎ!」
目立ちすぎ?!
娘「友達からね、『あれ、○○(娘の名前)のパパだろ~?』って言われたの!」
宇部「えっ、そんな理由……?」
違うよ、娘。
たぶんそれさ、服の色がどうこうじゃないよ。
あなたのパパ、社交的だからお迎えの時にあなたの友達ともガンガンお話してるじゃない。それでもう覚えられてるだけだって。服関係ないってマジで。
娘「それに、パパがあんまり目立ったら、ママが目立たないじゃない!」
旦那「ママ!? ママが目立たないから駄目なの?!」
娘「そう! バランスが悪いんだよね。パパばっかり目立ったらさ」
宇部「ええ……。じゃ、じゃあさ、ママがパパに負けないくらいの派手な服を着たら、パパがあのオレンジの服着てもOKってこと……?」
娘「そう!」
そう! じゃないのよ。
いつだって強盗が出来るような暗黒トーンの服ばかり着ているママにそりゃあないぜ。明るい色ったって、せいぜい薄いグレーとかだぜ?!
ただ、旦那にあのオレンジの服を気持ちよく着てもらうためにも、これを機に、多少明るい色の服を買ってみようかな、とほんのちょっとだけ考えたりしています。
あっ、ちなみに、息子はだまーって湯船に浸かってました。息子、そういうところある。
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