第1505話 変換の難しさ
猫も杓子もアプリじゃないですか。
いまや、会員カードとかもアプリとかだったりするじゃないですか。
私はですね、あんまりスマホに色々アプリを入れたくないんですよ。だったらお財布がポイントカードでパンパンになる方が良い。どっちにしろ大きめのお財布ですし、数グラム(もないけど)の重さしか変わらないじゃないですか。
探すのが大変で〜、とかレジでお会計の際に言いながら探すお客さんも多いんですけど、スマホアプリでも、そのアイコンが見つからなかったり、見つかってもログイン画面になってたりとかして、結局同じくらいの時間がかかってたりするんですよね。
さて、猫も杓子もアプリなわけですけど、職場でも色んなことがアプリになっているわけです。
自転車です。
自転車販売なのです。
自転車を販売する際、点検・整備をしてお渡しすることになっているのですが、昨年までは従業員が説明しながら、お名前ご住所お電話番号などなどをお客様に書面を記入していただく形だったんですよ。
それがですよ。
アプリになったんですよ。何かね、経費節減なんですって。紙のやつだと、五枚で一セットの複写式のため、保険の加入状況によっては数枚無駄になるんですよ。ということで。
そんなこんなで、これまでお客様が自ら書いていた部分を、今度は従業員がポチポチと入力しなくてはならなくなりました。とはいえ、まさか口頭でお聞きするわけにはいきませんので、結局、受付シート的なものを書いていただくことにはなるんですけど。その分の紙は良いのか。
とにもかくにも、アプリの運用がスタートしました。明らかに他の方に比べ、私のフリック入力が早すぎる気がしましたが、それは日常的にスマホであれこれ書いてるからですね。それもまぁ置いといて。
ここである問題が立ちはだかったのです。
名前です。
その自転車、八割くらい、お子さんが乗るやつなんですよ。中学や高校入学を機に新しいやつを〜、みたいな。
乗る方のお名前のキラキラネーム率の高さよ!
さすがにここで実際のお名前は晒せませんけど。
なんていうんですかね、例えば『
だから、読み方は『ひまり』でも、「えーっと、まず『向』は『向かう』で出すか。それから、『葵』。これは『あおい』だな」って感じで変換するわけです。まだこれは他の読み方を知ってるやつだからどうにかなりましたけど、最近困ったのは、『來』でしたね。
こんなの『倖田來未』でしか見たことねぇよ。『
こんな葛藤をしながらの入力ですよ。
ただね、これ、キラキラネームに限った話でもなくてですね。普通のお名前でも、その漢字の組み合わせが(見つから)ない! ってこともあるわけです。
例えば、『
いまこのスマホでは出て来ましたが、職場で支給されているスマートフォン型デバイスでは出なかったりします。候補がなんか少ないんですよ。
だから、『洋風』『貴族』で変換して、『風』と『族』を消す。だって『ひろ』と『き』でそれぞれ変換したらそれはそれで大変なんですよ。パソコンならまだしもスマホですよ。こんなちっさい画面と文字で探せってか!? ここの職場の平均年齢ご存知か!? アラフォーの私が売り場では最年少だぞ!?
それでもまだ『洋貴』なら良いです。どっちもよく見る漢字ですし。どうしてこうキラキラネームをつける親御さんは「その漢字、一生のうちにその子の名前以外で見る機会書く機会ありました?」って字を使うのよ! そんな馴染みのない漢字にどれだけの想いを込めたのよ! 私その漢字の持つ意味とか全然知りませんわよ!(漢字検定二級)
って内心文句を言いながら仕事してます。
最近、名前は社会のものだ、みたいな記事を読んだんですよ。
その人のものではあるんだけど、パッと読めなかった時、例えばそれがその人が意識不明だったりしたら、きちんと読めなかったばっかりに処置が遅れたり、取り違えが発生するかもしれないとか、そういうようなことが書かれてて。それは極端な例だとは思うんですけど、パッと読めないっていうのは読む側にしたら結構面倒なんですよね。
だからまぁ、もうどうしようもないんですけどね、えっと、従業員が漢字の変換で困ってたら「あっ、その字は〇〇って言葉で変換すれば一発で出ます」みたいなのを用意しておいてくださると助かりますね。
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