第1504話 やっぱり!
もう治ったんですけども、先日、まぁまぁ大変なことがあって。いや、私じゃなくて――、
旦那がね。
ある朝のことです。
旦那が実にゆっくり、ゆっくりと二階から起きてきました。まだ半分寝てるとか、そんな生易しいやつではありません。腰をやっちゃったとか、首をやっちゃったとか、なんかもうとにかく『やっちゃった』系の所作。『やっちゃった』検定二級くらいのレベルの動きなのです。
ちなみにこれが段レベルになりますと歩行が困難ですので車椅子です。私が首をやっちゃって院内を車椅子で移動したのが約一年前(GW目前)のこと。懐かしいですね(遠い目)。
宇部「どうしたの!? 腰!?」
旦那「いや、足」
宇部「足!?」
足なのです。
聞けばどうやら、その前日、仕事中にブロックを足に落としたらしいのです。ブロック、わかります? あの塀とか、公園の花壇とかに使われるやつ。あれね、一つ何キロくらいあるか知ってます?
10キロ以上あります。具体的には何キロだったろうか……。まぁとにかく10キロはあるのです。しかも、硬い。四角い。同じ10キロでも丸くて柔らかいやつならね? 子どもと考えたらむしろ軽いからね? 10キロの子どもが足の上に倒れ込んできた、とかならもう全然可愛いやつなんですけどね?
しかもほら、小さいでしょ。いや、小さくはないんですけど、重さが一点に集中するっていうか。
安全靴(つま先の方に鉄板とか樹脂板が入ってる)は履いてたんですけど、その、安全じゃない部分に落ちてきたらしくて。これはね、安全靴を責められませんよ。責めたいですけどね。お前どの面下げて安全とか言ってんだって。
まぁ、起こってしまったものはもうどうしようもありません。
しかも、ぶっちゃけ、これくらいの怪我はよくあるやつなのです。よくあってはいけないんですけど、どうしても仕事柄、ちょっとした傷や怪我はあります。幸い、指一本なくなったとか、まだそういうレベルには至ってないんですけども、ヒヤリハットを考えると、ほんと油断は出来ないというか。
それでですよ、良くも悪くも慣れっこなものですから、旦那は家にある湿布を貼ったり、鎮痛剤を飲んだりしていたわけです。歩けないわけではないし、と。
これまでもそうしてきてたんですよ。そんで、翌日には腫れも引いてたり、痛みもなくなったりして。だから、そんな感じかなって思ってたんですよ。
一向に引かない腫れ、痛み。さすがにおかしいと思ってですね、病院を勧めたんですよ。だけれども、まぁー行かない。可愛い妻が病院に行けって言ってんのに、行かないのです。
宇部「絶対おかしいよ。折れてるかもしれないよ」
旦那「歩けるんだし、折れてはないでしょ」
宇部「私がちょこっと足(ごく一部をちょこっと)折った時も歩けたもん! だけど後から『あー、ここ折れてましたねー』って言われたし!」
旦那「もうちょっと様子見るよ」
宇部「もー!」
なんて言ってですよ。
その夜、熱が出て。
もうあれじゃん。絶対その足由来の熱じゃん。骨折(推定)由来で熱が出るのかは知らんけど、絶対何かしらの因果関係あるやつじゃん。
宇部「もう絶対明日病院だから! 絶対! 絶対!」
旦那「わかりました……」
そんなこんなで翌日、病院です。熱は下がりましたが、足は痛いまま。向かうは、整形外科! 行ってこーいっ!
えー、結果ですね。
骨にヒビが入っていた模様。
だから!
だから言ったでしょうよ!
ヒビとは言ってないけど! 折れてると思ってたけど! でも、単なる打ち身とかそんなやつではないと思ってたよ!
ただまぁ、ちょびっとヒビが入ってた程度だったらしいので、湿布と鎮痛剤で自然治癒を待つことになりました。
いまはもうピンピンしています。
可愛い妻の言うことは聞いとけぇ!!
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