第1377話 女子み

 これほど私に似合わない言葉もないですよ。

 女子なんてね、アラフォーおばちゃんが軽々しく口に出して言い言葉じゃないからね。いや、女子トイレとか女子更衣室とかあるか。全然言うか。言うわ。軽々しく口に出して良いやつですわ。ただ個人的には『オトナ女子』っていうのは最近あんまり好きじゃないですね。えっ、普通におばさんで良くない? 良くはないのか。


 まぁその辺はいいです。あんまりその辺はデリケートな話題かもしれないので。


 そんなことよりボジョレーヌーボーなんですよ。

 今日は解禁されましたボジョレーヌーボーの話をしたいのです。


 ちなみに、


 ボジョレーヌーボーなのか、

 ボジョレーヌーヴォーなのか。

 ボージョレヌーボーなのか、

 ボージョレヌーヴォーなのか。

 


 ヌーボーなのかヌーヴォーなのか、ボの後は伸ばすのか、ボジョレーとヌーボーの間に『・』は入るのか、わからないことだらけです。ですがここでは『ボジョレーヌーボー』で統一させていただきます。統一させていただきますとか偉そうに言いましたけど、このパソ子ちゃんなかなか優秀なもので『ぼじょ』くらいの入力でずらっと候補を出してくれるものですから、私の単純な選択ミスによって『ボジョレーヌーヴォー』とかになるかもしれません。悪しからず。


 さんざん字数を稼ぎまして、もうホックホクです。あとは本題でだらだらとくっちゃべるだけです。


 そんなわけで今年のボジョレーヌーボーなんですよ。

 もう皆さんがこのエッセイで求めていることはアレですよね。


 今年のキャッチコピーは何なんだ。


 もうこれでしょ?

 だって宇部さんに味の感想を求めたって仕方がないんですから。そうでしょう?


 というわけで、サイトから引っ張って来ました。2022年のボジョレーヌーボーのキャッチコピーは、ドゥルルルルルルル……(ドラムロール)


 ジャン!

 

『太陽に恵まれたヴィンテージ〜果実味とストラクチュアの完璧なバランス〜』


 てってれー!


 というわけでね。

 何かそんなラノベのタイトルありそうじゃね? みたいな副題付きのやつでした。もうストラクチュアとかいきなり言われてもわからんっつーの。エビデンスがどうとかアジェンダがどうとかね、その辺もいまだにわかんないのに、ストラクチュアって何なのよ。


 調べてみたら『構造』とか『構成』って出て来ました。果実味と構成の完璧なバランスってことのようです。


 成る程。

 はいはい、成る程。

 

 ここで、「だったらそう書けよ。イチイチおしゃれな言葉使ってきやがって」って思ってしまう人間だから、私は自作小説のタイトルが下手くそなのです。こういうさらっとシャレオツなコピーをつけられるからこそヒットを飛ばせるわけですよ。


 それでですよ。

 ただまぁ、おしゃれとは思うものの、いまいちパンチに欠けるよね、って旦那と話しておりましたら、どうやらキャッチはもう一つあるらしくてでですね、それがサントリーさんが発表したなんですね。


『果肉たっぷりの赤いベリーやイチゴの甘酸っぱいジャムを口いっぱいに含んだような味わい』


 どうです!

 何か突然女子みが出てきた感じしません?

 読んだ瞬間「女子か!」って叫びましたもん。「良夫さん、サントリーの方は女子だよ!」って。


 なんでしょうね、『果実たっぷり』とか『赤いベリーやイチゴの甘酸っぱいジャム』、『口いっぱいに』この辺がなんかたまらなく女子。あれかな、『パ行』がたくさん入ってるからかな。どことなくポップな感じがしませんか。まぁ、私の勝手な印象なんですけども。


 そんなこんなで今年もボジョレーヌーボーを飲みました。特別ワインが好きというわけではありません。イベントに乗っかってワーワーしたいだけです。


 旦那からはお決まりの「(一口飲んで)……うん、若い味だね」というインチキワイン評論家みたいな台詞をいただきました。


 そんで、まぁ、なんていうか、『赤いベリーやイチゴの甘酸っぱいジャムを口いっぱいに含んだような味わい』は全然わかりませんでした。


 あー、ワインだなー、というのが今年の宇部馬鹿舌の感想でございます。ご参考までに。


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