第1367話 思ってたよりも

 朗報です。


 違います、書籍化のオファーとかじゃないです。

 アメト〇〇クの『13日の金曜日大好き芸人』のオファーでもないです。


 例の98円玉子が買えたんです。

 前回はサプライズ助っ人(旦那)の登場で買うことが出来ましたが、今回は朝の段階で、


旦那「今日はもう仕事でちょっと遠いところにいるから、絶対に玉子を買いに行けない」


 と言われておりまして。


 とか何とか言って? 実は? みたいなことはありません。


 ですが、実はまたしても冷蔵庫には玉子がぎっしりありました。その数なんと10個。つまり、1パック分です。前々回から若干玉子に余裕があった上に、さらに玉子の登場回数が少なかった(ケチったとも言う)ため、まさかの残数だったのです。


 これだけあれば、例え今回買えなかったとしても問題はありません。まぁ買えたら買えたで嬉しいけれども。


 なので旦那にも、「大丈夫、仮に買えなかったとしても、玉子は豊富にある」と返し、それでも気持ち急いでスーパーへゴーです。買えなくても落ち込まない、落ち込まない、と言い聞かせつつも、「もし仮に買えたら」などと期待してしまう自分もおります。


 もし仮に無事玉子を買うことが出来たら、20個か。


 冷静に考えると、普通にヤバい数です。

 かつて「玉子は一日1個」と言われていました。いまはそんなことないらしいですけど。昭和の人間に、「玉子は?」と聞いたら、恐らく「一日1個」、と返ってくるはずです。


 そんな玉子が20個です。

 四人家族ですから、一人あたり5個。毎朝目玉焼きを出したとして5日分。

 そう考えると全然そうでもない数字でした。


 よし、買おう。


 全然問題ないことがわかりましたので、買います。

 ありました!

 今回は普通にありました!

 やりました!

 手にするまですれ違ったお客さんのカゴの中の玉子が気になりまくりましたが、確保出来ればもうしめたもの。もう他人のことなんて気にしません。


 そして、それと同時に浮かんだのは、


「こないだ動画で見て、やってみたかったやつやろう!」


 でした。


 といっても、これといってとんでもない企画ではありません。玉子20個、六本木のタワマンから落としてみた! とかそんなやつじゃないです。


 ただ単に、おにぎりと、玉子焼きと、焼いたウインナー、っていうご飯を作ろう、ってだけのやつです。イメージとしてはあれですね、運動会の日の夜ご飯みたいな。あれ、これって今日のお弁当の残り? みたいな。


 やってみたかったんですよ、どうしても。

 でもそれには当然ですけど、玉子が大量にいるわけで。大量って言っても、私の玉子焼きは1回分で3つ使うので、多めに作ったとしても6個くらいしか消費しないんですが。


 というわけで、早速、喜びをかみしめつつ、勝利に酔いしれつつ、作ってみたわけです。冷凍ご飯を使った鮭フレークおにぎりと、ふりかけ(おにぎり用)を使ったおにぎりと、玉子6個を使用した玉子焼き(宇部家の玉子焼きは甘くないやつです)に、徳用ウィンナー。やはり野菜がないのは、ということでお味噌汁はほうれん草にしました。


 もうね、何だろ、見た目がね、ものすごく手抜き感あるんですよ。

 野菜とか肉とかのおかずがないだけで、何か「ママ今日ご飯作るの面倒だったの?」みたいな雰囲気なんですよ。


 いや、私もね? 実際に作るまではそんな感じもあったんですよ。あー、今日のご飯手抜きだなーって。


 とんでもないです。


 何なら普段のご飯より面倒でした。


 包丁だってそんなに使ってないでしょ、って思われたかもしれません。残念、ほうれん草を刻んでますし、玉子焼きも切ります。あと、地味な作業ですけど、ウィンナーに切れ目もちゃんと入れました。

 玉子をかき混ぜるボウルも使いますし、菜箸、フライ返しも使います。何よりもあの玉子焼き用のフライパン、最高に洗いにくいです。

 それから、おにぎり。

 手を濡らすための器、塩を入れた小皿、海苔を置く皿、鮭フレークを掬うためのスプーン。お弁当のおにぎりならラップで握りますけど、すぐ食べるやつなので素手で握りましたから。素手で握らないと塩握りは難しいし。


 もうね、こんなにこまごまとした洗い物、普段は出ませんから。

 宇部さんはね、もうとにかく洗い物を少なくしたい人だから。こんなに色々がちゃがちゃ出したら発狂するから。


 思った以上に面倒でしたけど、子ども達からはやっぱり好評でしたね。わかる。何かテンション上がるのよ、こういうメニュー。

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