第1182話 小説だとすると
前話のね、ベイクオフ的な話になるんですけど。
Eテレで『ブリティッシュ ベイクオフ』やってるって教えてくれたTwitterのフォロワーさんがですね、これ小説版あったらどうなるんだろうって呟いてて。
それでね、ちょっと考えてみたんですよ。どんな構成になるかな、って。
まず、本家の『ブリティッシュ ベイクオフ』で考えるとですね、8週間で1シーズンなんですよ。それぞれにテーマがあるわけです。1週目はケーキとか、2週目はプディングとか。そんで、その週でやるチャレンジ内容としては、
1、オリジナルチャレンジ
→事前に用意し試作した、自分が得意なレシピで作成する。
2、テクニカルチャレンジ
→審査員が作成した簡素なレシピ(焼成温度や焼く時間、混ぜる順序、材料を刻む細かさなどが省かれている)と材料が会場で与えられ、それを用いて課題を作成する。
完成品はどのベイカーが作ったかわからない状態で審査される。
3、マスターピースチャレンジ
→事前に用意したレシピとデザインでそれぞれの技術と個性を競う。
という感じなわけです(Wikipediaより一部引用)。
なのでこれを小説に置き換えるとですよ。
まず、週ごとにジャンルが提示されるわけですよね。
第1週はコメディ、第2週は恋愛、とか。
そんで、オリジナルチャレンジでは、そのジャンルに添った短編(時間的にどうしたって短編になる)を時間内に書くわけですけど、オリジナルでも一応条件は提示されるわけです。例えば週のテーマがケーキなら、オリジナルチャレンジは『ロールケーキ』で大きさは何㎝以上、必ずこれを使うこと、みたいなのがあるわけですよ。オリジナルって言っても、完全に好きに作って良いわけじゃない。
なので、週のジャンルがコメディだとすると、オリジナルチャレンジのテーマは『ラブコメ』、字数は5000字以内で、最低でも友人を2名以上出すこと、みたいな感じになるわけです。
そして、お次はテクニカルチャレンジ。
これはもう自主企画でもあるやつなんですけど、あれですね、知ってる方は「あー、はいはい」なんですが、ゆあんさんが運営されている筆致企画。タイトル、登場人物、ストーリーも全部固定で、書き手の筆致で個性を見せろ! みたいなやつです。成る程、アレはテクニカルチャレンジだったんだな、って。
そんで最後のマスターピースですけど、これはまぁオリジナルチャレンジと似てるっちゃー似てるんですが、これを書け、っていうのがもう少し限定される感じですね。『カフェを舞台にしたコメディ、ただしメインの登場人物は5人以内に収め、最低でも一人、クレーマーを出すこと』、みたいな感じですかね。
それでですね、審査員二名とホスト二名がいてね、書き手が一生懸命PCでカタカタやってるところにやって来てですね、「今回はどんなの書こうと思ってる?」とか「あー、舞台は学園にしたんだ~」とかね、見に来るんですよ。
そんで、制限時間終了~でその場で審査員の先生に読まれてですよ。
「あー、オチが弱いね」とか、
「ここで誤字は駄目でしょ」とか、
「この表現は素晴らしいね」とか言われるわけです。
こーれーは、胃に穴があく!
あとあれですね、参加者同士の交流もないといけませんから(ないといけないわけではない)、「ねぇ、いま文化祭でフォークダンスってするの?!」とか「やっぱり屋上って立ち入り禁止にするべき?」「どこまでがR18だと思う?」「いまの子って『チョベリバ』とか言わないよね?」みたいな会話が飛び交うわけですよ。チョベリバはねぇだろ、さすがに。
こうやって書いてみると、企画としてはちょっと面白そう! って思ったんですけど、まずマジで胃に穴があくのと、後は、絵的に地味すぎるな、っていう。
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