第988話 どっちだと思う?
ちくわが大好きでね。
突然ですけど。
ちくわってどう料理します? 私、好きだっていう割にレパートリーが少ないんですよ。ていうかそもそも私のお料理のレパートリーが少ないんですけど。
まずキュウリを突っ込むやつ。
それとチーズを突っ込むやつ。
チーズを突っ込んだやつを青のりと小麦粉と水を混ぜ混ぜして揚げ焼きしたやつ。
チーズを突っ込まずに上記の感じで揚げ焼きしたやつ。
片栗粉をまぶしてカリッと焼き、すき焼きのタレで味付けしたやつ(片栗粉をまぶしてるのでとろみが出る)。
開いてベーコンを敷き、くるくる巻いて爪楊枝を刺し、四等分くらいにして表面を焼いたやつ(ぺろぺろキャンディみたいになって可愛い)。
あとはおでんとか煮物にぶち込む感じですかね。
なかなかメインになりにくいというか、すげぇ脇役というか。
あー、あと何かもう一品、って時に活躍するというか。
炒め物にもどんどん入れりゃ良いんですけど、それだとちょっともったいない感じがするんですよ。そこで使わずに上記のやつを作れば、炒め物で一品、ちくわ料理で一品になるじゃないですか。品数を増やしたいんですよ。
宇部家は大皿にどーん、各自で取り分けて食べてね方式ではなく、小皿に各自の分を割り当てるタイプなので、とにかく品数を増やして見た目だけでも豪華にしたいんです。出してるものは豪華じゃないけど。
大皿にどーん、ってのも憧れではあるんですが、うっかりお箸を共有しちゃったら我々の虫歯が……っていうのも気になりますし、あと、好きなものばかり食べちゃうようになったら困るしなぁ、っていうので小皿でちょいちょい方式です。
ちなみにウチの実家もそんな感じでした。まぁ一番の理由は、食が細く、好き嫌いが多かったので、「最低でも自分に割り当てられたものは全部食べなさい」という母親からのメッセージ的なアレだったんですけど。
まぁそれはさておいて。
とにかくちくわはレパートリーが少ない私の救世主というか、「あーちょっと今日肉っ気もないし野菜メインになっちゃったから、子ども達が喜ぶ系のおかずないなぁ」って時にチーちく出しておけば何とかなる、みたいな、そんなポジションなわけです。
それでですよ。
まだね、チーズ突っ込む時は良いんですけど、問題はキュウリを突っ込む時でして。
キュウリって、どういう風にカットするのが正解なの?
私、まず、ちくわの半分くらいの長さに切って、それを放射線状っていうんですかね、円グラフみたいな感じに八等分するんですよ。それで、四本入りのちくわを半分に切って、その中に入れる、っていう。
まぁこの八等分が難しい難しい。めちゃくちゃ
それで、そう、ねじ込む時の向きなんですよ。正直今日はこれについて書きたくて。1200字もくだらんこと書いといてアレですけど。あと、ちょっと若干『
私ね、その半分に切ったちくわにキュウリをねじ込んでる時にね、
「ねじ込むのはやっぱケツからだよなぁ。頭からだと上手く入らん」
って考えながらやってたんですよ。
いや、よくよく考えたらちくわにケツも頭もないんですけど。そんで私の言う『ちくわのケツ』というのは、切り口の方ではなくて、両端の方なんですよ。つまり私の中でちくわは、切る前だと両側にケツがあるんですよ。地球外生命体かよ。切って初めて頭が生まれるタイプのモンスターですよ。こっわ。
それでですね、こんなこと考えてるのは私だけなんじゃないだろうか、ケツにどうこうとか、もうマジでBのLの影響受けまくりなんじゃねぇのか、いや、この考え自体はBのLを知る前からだったよな? ってちょっと悶々としちゃって。
それで旦那に聞いてみたんですよね。
もうありとあらゆることを聞いちゃう私だ。
ヘイ旦那、ちくわのケツってどっちだと思う? って。
半分に切った時のどっち側だと思う? って。
よくよく考えたらですよ、「ちくわにケツなんかねぇよ」って冷静に返されたら、こいつ料理しながら何考えてんだ、って、軽蔑されるんじゃないかって後悔したんですけど、もう聞いちゃった後だったんで引き返せなくて。成る程、こういう人が政治家になって何も考えずに失言するんだな、って。いや、政治家のことはどうでも良いんですけど。
だけどね。
そこはさすが私の旦那だったんですよ。
もう皆さんもだいたい想像ついたかと思うんですけど、
「ちくわのケツ? 端っこの方でしょ?」って。
普通に答えてくれたんですよね。
だ、だよねー! って。
ちくわって、切る前は両端がケツだよねー! って。そうそう! って。
マジでこの人を選んで正解だったと思ったし、『ケツ』じゃなくてもっとマイルドに『お尻』とか『ヒップ』って言えば良かったなっていうのが今回の反省点です。
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