第984話 いまここにある危機
これ、どこかで聞いたことがあるなぁって思ったら『今そこにある危機』っていう映画があったんですね。ハリソン・フォードが出ているアクション映画らしいです。1994年の。宇部さんはアクションものはよほどのことがないと見ませんので、いくらハリソン・フォードが素敵でも見ません。ランボーさんはよほどだったので見ました。
じゃあなんでそんなタイトルにしたんだよ、って話になるんですけど、いや、マジで『危機』がここにあるからです。もちろんこれが投稿される頃(いまから一週間くらい前の話です)にはどうにかなってると思いたいんですけど、果たしてどうなっていることやら……。
それはですね、これを書いている現在から遡ること14時間ほど。
出勤前の日課であるエクササイズ各種に勤しんでいた時のことです。その時私は仰向けになり、例の2ℓペットボトルダンベルを使って大胸筋のトレーニングをしておりました。すると。
頭上を、かなり大きめの虫が通過したのです。
「!!」
一瞬、何が起こったのかと思いました。
夏場、窓を開ける時でも網戸をぴったり閉めておりますので、そのサイズの虫は何をどう頑張っても侵入不可。そしていまは秋。当然窓なんか開けておりません。凍えるっつーの。
けれどもそいつは侵入してきたのです。
飛びっぷりもですね、どう見ても蜂とかではないわけです。何ていうか、ちょっと鈍くさい感じっていうんですかね。鈍くさい人間代表みたいな私に言われたくねぇよ、って虫サイドも思ってるかもしれませんが、とにかくそんな俊敏な感じではありませんでした。
とまったのをチラッと確認したところ、どうやら甲虫のようなヴィジュアル。けれどもあまりじっくり見ることは出来ません。ましてや戦うことも出来ません。私はこれから出勤なのです。いや、仕事がなくたって無理です。貴重品を持って家を出ます。敵前逃亡です。あっさり城を明け渡すタイプ。
とりあえず写真を撮って旦那(出勤済み)にLINE。その謎の虫は『カメムシ』ということが判明しました。その忌々しきカメムシ画像はフォルダに残しておきたくないので、即消去。
もうね、仕事中も虫のことで頭がいっぱいですよ。
ちゃんと捕獲出来るかな、って。入ってきたところから出て行ってくれれば一番平和なんですけど、それって我々にはわからないじゃないですか。書き置きとかもないし。だから、パッと見、いなくなったな、って思ってもある日突然感動の再会を果たす可能性もありますし、変わり果てた姿でコンニチハの可能性もあるわけです。死んでるなら良いじゃん、って思うかもしれないんですけど、生きてようが死んでようが、急に現れたらこっちの心臓止まりますって。
それで、もう精神的にぐったりして休憩ですよ。
いつものように旦那に「お疲れ様」LINEを送ったらですね、普段なら「おつかれー」って返って来るんですけど、
「テッテレテテーテーテッテレテテーテーテッテレテテーテー(原文ママ)」
って来て。
!?
えっ、何。いきなりどうしたのこの人、って。
ダンバインならね? これがダンバインならすぐわかるんですよ。でもね、ダンバインなら出だしが
「テケテケテッ、テケテケテッ、テケテッ、ドゥンドゥンツクツクパーパーパー」
ですから。
そんなにテレレテレレしてないから。
まぁダンバインだとしても「いきなりどうした?」には変わりありませんが。
えー何、どうしちゃったんだろう、この人、って思ってたらですね。その次に来たメッセージが、
「カメムシバスターズ!(原文ママ)」
で。
あっ、成る程、これもしかして『ゴーストバスターズ』の曲なんじゃない?! って。ごめんな良夫さん、私、ゴーストバスターズ見たことねぇんだわ! 見たことはなくても有名な映画だったりすると辛うじて曲だけは知ってるとか、そういうのも確かにあるけど、ゴーストバスターズはマジのマジで全然わからんのだわ!
そう、彼はですね。
お昼休憩にわざわざ家に帰り、居間にいるであろうカメムシをキャッチ&リリースすべく(潰すと
さすがは私の良夫さんです。
(恐らく)愛する妻のために、お昼休みを返上してまでカメムシバスターズですよ。ただ、妻には一切伝わらないネタだったけれども! こないだは私が蜂に刺されたっつって、今回はカメムシですよ。まぁ時系列的にはこのカメムシの方が先なんですけど。虫難の相でも出てるんか。この場合、相が出てるのはどっちなんだ。
なのに。
見つからなくてね。
あーこりゃあもう感動の再会パターンですわ。
頼むから旦那がいる時にひょっこり現れてくれ。出来れば生きてる状態でお会いしたいです。
※それから数日経過し、一昨日、旦那が無事捕獲しました。
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