第944話 あの頃

 そういえば、公開した本棚の話なんですけども。本棚の話というか、本棚を見て思い出した話、というか。


 我ながらかなりジャンルがバラバラだなーって思ってですね。何でこんなことになってんだっけ、って。


 そこで思い出したのがですね、『ちょっとでも気になったら即買う』っていう癖があったんですよ。昔は。といってもあれですよ、古本屋とかですから。さすがにハードカバーとかほいほい買えませんから。


 それこそ高校生の時とか、バイト代ってそのままお小遣いに出来るじゃないですか。携帯代くらいは払ってたような気もしますけど、残りは全部懐へイン。お菓子なんかも買ってましたけどね、田舎でしたから服を買うったって大してお店もありませんし、それよりは本とCDでしたね。


 CDは好きになったバンドのをシングルからアルバムから全部買ったりしましたし、洋楽はジャケ買いなんてのもしました。いまは無理です。そんな勇気も金もねぇ。

 

 小中学生の頃は赤川次郎先生のをよく読んでましたね。あとは星新一先生。これは友人に勧められてハマりました。こんなに短い話でバシッと落ちがつくとかすげぇなって。あとは江戸川乱歩御大。ちょっとエロい描写もあってドキドキしながら読んだものです。


 高校生の時は山田詠美先生ですね。夢枕獏先生の陰陽師にハマったのも高校生だったような気がしますが、朧げです。いま書いてるのが、何かいきなり陰陽師ものになっちゃって(普通は何かいきなり陰陽師ものにならねぇよ)、また読み始めました。もちろんこれをベースにとかではないんですけど、世界観に浸りたいというか、こっちの陰陽師はすげぇなぁって思って(当たり前だろ)、己を奮い立たせています。

 大学生は京極先生ですね。鞄にあの文庫入れてたとか、いま思えば正気の沙汰ではないですよ。そんでたぶん社会人になって有川浩先生にハマった感じです。


 それと並行して、古代文明とか、妖怪とか、お嬢様のマナー関係とか、とにかくちょっとでも気になったら即買ってました。右翼と左翼って何だろうって思ったら、それも即買いでした。買った癖にあんまりわかってませんけど。


 そうそう、特撮関係の本もあります。大学進学で大都会札幌に来たらですね、本屋がデカくて。テンション上がって買いまくったんですよ。あれ、どこにしまったんだろ。息子に見つかったら大変だ。


 そんなこんなでちょっとでも気になったら即買う、なんていう、いま思えば富豪かよ、っていうことをしていましたね。その結果生まれたのがあの本棚です。といってもだいぶ古本屋さんに売ってしまったり、捨てちゃったりしたんですけど。


 あっ、ちなみにあの中には私の大学時代の教科書も混ざっています。宇部さん、実は大学出てるんですよ、こんなんでも。まぁ、私が入れるような大学ですので、学力レベルはお察しなんですが。心理学関係の本がそうですね。いつかこういうのを活かせるような話を書ければなぁ、って思って残してるんですけど、もちろんそんなアカデミックなものが書けるわけもなく……。


 まぁそんな昔をしみじみ思い出した、っていうだけの話です。

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