第919話 今度こそ祭当日の話

 というわけで。

 たかだかアボカドを食ったってだけの話で前回は一話使っちゃいましたからね(しめしめ)、今日こそは当日のお話をしようかなって。


 とはいえ、前回も書いたとおり、最早ジェイソンさんについて語ることはないものですから、単なる祭参加者(私)の話ってだけなんですけど。

 しかも今回も事前にTwitterで呟いたやつだったりするのですが。


 さて、祭当日ですよ。


 まずは午前中のうちにあれやこれやを済ませてしまわなければいけません。朝ご飯と息子のお弁当(学童用)、お洗濯、そしてエクササイズとエアロバイクです! これから摂取するであろうカロリーを出来るだけ削っておくんだ!


 大人になるとたかだか菓子一つ食うだけでもこんなに気を使わなくちゃならないのかよ。そんなことを思いつつ。


 さて、やることやったらもう汗はびっちょびちょ。それを見越してここまで部屋着ですから。子ども達がいないとなると、いつもは何かとその辺に厳しいママもこんなもんです。


 シャワーを浴びるついでにお風呂を洗い、この日のために用意したジェイソンさん(ていうか、名作ホラーの殺人鬼達)Tシャツを着ます。あっ、もちろん、下も履いてます。


 よっしゃ、いざ祭!


 けれど、さすがの宇部さんも、(恐らくシリーズ累計)二十回くらい見てるやつですからね。どのタイミングで誰が殺られるかなんてわかりきってますから。せいぜいジェイソンさん登場のタイミングで「はいよいしょォー!」と合いの手を入れるくらいのものです。


 良いんです、祭ですから。毎年13日の金曜日にこうしてイッキ見することで、新作も作られなくなって久しい(ゲームはあるけど)ジェイソンさんのことを思い出すことが重要なのです。そういう意味ではあれですね、お盆みたいなものですよね。


 なので、映画を流しつつも全然PCをポチポチしますし、お菓子も食べますし、ミシン作業もします。日常の中に溶け込ませます。


 そんなこんなで浮かれ騒ぎで視聴していたんですけど、そんじゃポテチ食べちゃおーってお菓子の入っている引き出しを開けてですね、どれにしようかなーなんて物色しておりましたら、目に入ったのが『しょうゆマヨ』でね。


 ここ最近、旦那が「ポテチ食べたい」と呟いていたので、いつ何時でも彼がポテチを食べられるよう(子どもの前とご飯の前は駄目だぞ)、色んな味のポテチを用意していたものですから、その中の一つ、『しょうゆマヨ』に目をつけたわけです。


 ダイエットを始めてから、ポテチを丸々一袋食べるなんて滅多にないやつですから、もうウキウキですよ(小袋のやつはたまにある)。


 で、袋を開けて、パリ、と一口。


 ……?


 こんな味だった? 全然思ってた味と違うんだが? あれ? Calb○eさん、味付け変えた? まさかなぁ。え、もしかしてこれがコ□ナの味覚障害の初期段階だったりする!? いや、でもいきなり味がなくなるとかじゃなかったっけ!? それとも何!? コ□ナ関係なしに私の舌がいきなり馬鹿になった!? セルフ馬鹿舌王決定戦!?


 何かもうプチパニックですよ。

 こういう時、まず疑うべきは自分の舌もそうなんですけど、本当にそれが『しょうゆマヨ』だったのか、って部分だと思うんですが、その辺の感覚(視覚部分)は全く疑いもしなかったんですよね。こないだ牛肉と豚肉を間違えたばっかりなのに。


 そう、もうおわかりかと思いますが、ポテチそのものが間違ってたんですね。確かに『しょうゆマヨ』はあったんですが、その隣に『北海道バター』もあったわけです。まさか北海道にしてやられるとは! それともあれか? 北海道という言葉に引き寄せられちまったのか!?


 確かに『北海道バター』も好きです。大好きです。けれども、『しょうゆマヨ』が食べたかったんです。もう何回『しょうゆマヨ』って書くんだ私は。


 そんでそれを旦那に「ちょっと聞いてよ」的な感じで話したところ、「じゃあ『しょうゆマヨ』も食うっきゃねぇな」との答えが返ってきまして。


 そんな第三者からのご意見も参考にしつつ、脳内にて協議したところ、


「そりゃあ食うっきゃねぇわな」


 との結論に達し、結局『しょうゆマヨ』も食べましたわ。


 体重の方は案外大丈夫でした。

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