第910話 バレた
ってタイトルにするとですよ。
このエッセイの読者様は確実にそわそわしてくださるわけですよね。
「つ、ついに宇部さん、
ってなもんで。
この書き出しからわかるようにですね、ええ、今回ももちろん違います。バレた詐欺かよ。バレた詐欺です。
何せぬるま湯にも程があるエッセイですからね。たまにはこうして刺激を与えておかないと、あれ? このエッセイ息してる? みたいなことになりますから。こういうタイトルにすると、ドキッとしてPV増えないかな? という姑息なやつです。そんで増えたことはありません。嘘だろ。
まぁそんなことは置いといて。
こんなに勿体つけて、一体何がバレたのよって話なんですけど。
娘の保育園の先生にね、我々宇部夫妻の仲良しぶりがバレてしまったんですね。
それはある夜のこと。
夕飯後に旦那がお茶碗を洗っているのをいつものように邪魔して(背後に回って匂いを嗅いで)いた時です。
娘がこけしのような顔でニヤニヤしながら近付いてきました。特に何をするでもなく、ただただ、パパの匂いを嗅いでいるママの姿を見ています。教育上どうなんだろうとそろそろ考えたりもします。
すると旦那が言うわけです。
旦那「娘ちゃん、今日保育園で言われたことママにも教えてあげな」
宇部「おっ、何かあったの?」
娘「あのねぇー、今日ねぇー、先生からぁー、娘ちゃんのパパとママってラブラブなの? って聞かれたのー」
宇部「!! それで? なんて答えたの……?(こないだもラブラブだ何だってぺらぺら喋ってたし嫌な予感しかしねぇ……!)」
娘「とってもラブラブって言ったー!」
宇部「ソウナンダー(やっぱりー!)」
娘「それでね、どんな風にラブラブなのって聞かれたからー」
宇部「!!(おい勘弁してくれよ先生。何で掘り下げるんだよ)」
娘「いーっつもぎゅーってしてるって言ったー!」
宇部「へ、へぇー(オンギャァァァァ!!!)」
旦那「お迎えの時、そうなんですか? って確認されたから、そうなんですって答えといたよ」
宇部「貴様! そこは『いやぁハハハ』ってはぐらかすところだろ!」
旦那「俺、男らしいからはぐらかさないんだ」
宇部「ち、ちくしょう! その男らしさが仇に!」
娘「それでねー、どっちからぎゅーするのって聞かれたからー」
宇部「先生も先生でおい! グイグイ聞いてくるじゃん! JKかよ! その辺は曖昧にさせてくれよ!」
娘「いっつもママからだよって教えといたよ☆」
宇部「ちくしょう! 事実だけども!」
旦那「俺も『そうなんですー』って答えといた」
宇部「貴様ァ! はぐらかせや!」
息子の時はこんなことなかったんですけどね。さすが女の子ですわ。何お前、先生と女子トークしてんの? 齢6歳で? もうママ恥ずかしくて園の行事行けんのですけど?
旦那も旦那ですわ。
そこは大人として「いやーハハハ」で乗り切れよ! 否定も肯定もしないこれぞ日本人みたいな対応で切り抜けろよ! 何なら否定寄りだろ、日本人的には! お前あれだろ、外でも「ウチの愚妻が」とか言わないタイプだな、さては! まぁそもそも外で私の話をするような局面もないだろうけど。
まぁ私も「ウチの宿六が」とか言わないのでおあいこなんですけどね。宿六であってます?
いやでもいきなり『ぐふ』って言われて『愚夫』に変換出来ます? ウチの愚夫が〜、って。
「へぇー、ここん家の奥さん、ガンダム好きなんだー。やっぱザクとは違うのよねぇー」
って。
私ならそう思いますよ。えー、ちょっと仲良くなれそうだけど、ガチ勢だったらこっちのニワカぶりがバレてやべえなってことで結局「へぇーウフフ」って切り抜けるかもしれません。
いや、何の話でしたっけ。
あぁそうそう、そんなこんなで園の先生達に宇部夫妻の仲良しぶりがバレた、という話でした。
大丈夫、まだ
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