第764話 書籍化

 違います。

 私じゃなくて。

 私には全然お声なんてかかりませんから、ご安心ください。


 え? オレンジ11さん改め伊藤調さんの『ミュゲ書房』の話!? ああ、そうそう、それはありますね。いやぁ、書籍になるというお話を聞いてですね、もう迷わずAmaz〇nに飛びましたよね。予約しないと! って。だってウチの田舎、ほんとに期待出来ないんですもん。本屋さんで予約しても良いんですけど、えっと、その、店員さんとお話しするのが苦手なもので……ごにょごにょ。というわけでネットですわ。


 ここ最近ですね、交流のある作家さんが次々と書籍デビューされてまして、もうほっくほくなんですよね。ちょっともうそれ専用のスペースを確保しようかと思うくらいですよ。まぁその棚に自分の本が加われば最高なんですけどね、いやぁもうほんとびっくりするくらいお声がかからないかからない。


 そんな中、不甲斐ない底辺アマチュア作家のママを差し置いてですね、なんと息子がとうとう書籍を……! まぁ、出したわけじゃなくてですね、自分で作ったんですけども。あれですよ、いわゆる自費出版ですよ。出版してないけど。


 タイトルは『モスラアタック東京!』。東京怪獣②絵本、らしいです。東京怪獣絵本②の間違いじゃないのかな、とも思いましたが。とにかくシリーズの模様。①はどこ行ったんだ。


 これ、私が仕事をしている時に作ってまして、休憩中に旦那からLINEで画像が送られてきたんですよ。


 は? 天才か?

 またウチの天才がやらかしたか?


 まずそう思いましたよね。おいおいウチの天才、とうとう本を作りやがったぞ、と。もうね、背表紙までありましたから。細かい。


 で、さすがに実在する本のコピーだろうって思ったんですよ。それを真似して描いたんだろ、って。そしたらまさかのオリジナル。もちろん豪華フルカラーです。


 では、内容を原文ママでゴー!

 ※( )内は私の補足&突っ込みです。


①ズボッ ドガガガガ なにかのじめんがうごきだしました(何かの地面って何)。 ズボッ ズボッ ドガガガガガガ


②ギャオオオオオオ!! すると とずぜん(たぶん『とつぜん』の間違い)ゴジラがあらわれました。


③そしてモゲラがあらわれた。


④だが ゴジラによってモゲラをこなごなにしてしまった。


⑤ガバラでも・・・


⑥クモンガでも・・・


⑦このままでは・・・町やむらはぜんめつしてしまう・・・


⑧つぎの日。ゴジラは東京にきて、東京タワーをこわそうとすると・・・


⑨モスラがあらわれました。


⑩モスラが糸をはきだして ゴジラが糸まみれになった。


⑪そしてゴジラは海におっこちました。ザバーン ドブン


⑫モスラはかえって、インフィラ鳥(確実に『島』の間違い)にいってしまいました。


 いかがですか、このストーリー。

 ですます調か、だ・である調かどっちかに統一しろ! と思ったりもしましたが、まぁ彼はまだ8歳なのでね、目を瞑りますとも。

  

 いやもうそんなことより極めつけはその最後のページですよ。

 モスラが飛び立ったその隣のページにはですね、『TOHO SCOPE』のロゴ。何だよ東宝スコープと思ったら、『映画会社・東宝が1950年代後半に開発したアナモルフィック・レンズによる日本の映画のワイドスクリーン・システムである。(Wikipediaより抜粋)』ということらしいです。お前東宝の回しモンだったのか! 調べたけどやっぱりこんな作品ねぇよ!


 もうね、インフィラをインフィラって誤字ってる段階でもう最高にヤバかったんですけど、この最後の『東宝スコープ』で膝から崩れ落ちましたね。


 ちなみに本物のモスラは『インファント島』の守護神なので、『インファント島』と書くつもりなのを間違えたのか、そこもオリジナルなのか息子に聞いてみたんですが、彼は、過去は一切振り返らない主義のため、ありとあらゆる質問を、


「何だったっけ。忘れちゃった☆(天使)」


 の一言で片づけてくれました。彼にとっては作ることこそが目的なので、出来上がったものにはあまり執着しないようです。もう部屋の隅にぶん投げられてました。貴様。


 ちなみに担任のK先生にも見せたんですが、感動してました。


「『・・・』まで使ってる!」


 ってびっくりしてましたね。


 ちなみにこちらの絵本、私のTwitterにも載せてあります。鍵アカですが、リアルの知り合いの方でなければ基本的に来る者拒まずです。まぁ、リアルの知り合いかどうかなんてわからないんですけどね。


 あぁそうそう、カクヨムコンの中間が出ましたね。近況ノートにも書きましたが、皆さんの応援のおかげで、長編(木綿ちゃんのやつ)と、短編二つ(九谷宗一郎と滝澤タクシー)が通過しました。しばらく『とらたぬ』してハラハラ過ごします。

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