第754話 日本人なら畳ですよね
先日、息子の病院に向かう車内でですね、いつものように旦那としゃべってた話なんですけども。
皆さん、魔法のじゅうたんについて考えたことあります?
アラビアンナイトに出て来るやつ、というか、私の場合はディズニーの『アラジン』に出て来るもの、というイメージが強いです。
やっぱり人間、空を自由に飛びたいわけですよ。
飛行機とか気球とか、そういうのじゃなくて、その、なんていうか、そういうあんまり仰々しい感じじゃなくて、もっと身軽な感じで簡単に飛ぶと考えると日本だとタケコプターですが、外国だと箒やらじゅうたんになるんですかね。まぁその辺は良いんですけども。
とにもかくにも魔法のじゅうたんなんですよ。あれは憧れますよ。ねぇ。憧れませんでした? 魔女みたいに箒で空を飛ぶのも憧れたんですけど、あれよくよく考えたら絶対にお尻痛いじゃないですか。だってあれ、あくまでも飛んでるのは箒のみなんですよね? 乗ってる方の人間はしっかり重力とか働いてる感じなんですよね? だとしたら全体重がお尻にかかるわけですから、たぶん5分と乗ってられませんよ。お尻に持病を抱えている方とかどうするんでしょう。ていうか、お尻が健康な方でも遅かれ早かれ発症するのではないでしょうか、その箒のせいで。箒のせいでっていうか、自重のせいで?
けれどもですね、じゅうたんなら安心です。正座でも胡坐でも、何なら寝そべってでも乗れるわけですから。
けれどもですよ。
私、やっぱりじゅうたんでもちょっと安心出来ないというか。いや、あれ、ぺらぺらじゃん? 乗った時にちょっとふわってたわむんで、なんて言うんですかね、まぁじゅうたんはじゅうたんではあるんだけども、空を飛んでる時はピンと張ってます、みたいな感じではないんですよね、きっと。いやある程度は頑張ってくれるんでしょうけども。てことはですよ、乗客の体重によってはかなり不格好な感じになっちゃうんじゃないの、って。
そんで、あれですよね、そんな不安定な感じだと飲食物持ち込めないですよね。いや、空の上で飲み食いしてんじゃねぇぞって思うかもしれませんけど、長旅になるかもしれないじゃないですか。もしかしたら海上をもう何日も飛ぶことになるかもしれないじゃないですか。そしたら食糧がないと厳しいじゃないですか。だけど、置けます? そんな空中に浮かんでるだけのじゅうたんの上に、コップとか。ペットボトルでもギリギリですよ、常に蓋をきっちり閉めておかないと。
とまぁそういう風に考えたらですよ。
畳がベストなんじゃない? って。
私ずっと思ってたんですよ。
じゅうたんなんかじゃなくて、畳の方が良くない? って。畳だったらコップだって置けちゃうんじゃない? って。もうむしろちゃぶ台を置きますよ。
宇部「というわけでね、魔法のじゅうたんじゃなくて、魔法の畳だったら万事解決だと思うんだよね」
旦那「成る程」
宇部「でもさ、畳には弱点があるんだよね」
旦那「何?」
宇部「基本、一畳でしょ。あれ、連結出来ないでしょ」
旦那「ああ、はいはい」
宇部「だからさ、一人乗りになるよね。縦に並ぶ感じなら二人は乗れるけどさ、何かこう……タクシー感が否めないというか。じゅうたんはその辺大きさが柔軟っていうか」
旦那「確かに」
宇部「他にないかな、そういう……畳みたいな硬いやつ」
旦那「スタイロフォーム(断熱材)とか?」
宇部「良いね! いや、でもあれも900×1800とかでしょ。畳と大して変わらんって」
旦那「あー、そっかぁ」
まぁ結局、どうにもこうにもならなくなって有耶無耶な感じでこの話は終わったんですけども、いま冷静になって考えてみたら、4mくらいの塩ビ管をイカダみたいにしたら結構広々だよな、って。
ただその場合、魔法の塩ビ管なのかな。それとも魔法のイカダ? いずれにしても座り心地が最悪そうですね。うん、あれだ。やっぱり畳だ。そんで、一人一枚乗れば良いや。日本人なら畳だ。
あれ、待って。
今日ってホワイトデーなの?
まぁた私ったら全然関係ない話書いちゃったけど。
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