第715話 ちゃんと気持ち悪い

 ちなみに、前話のインタビューの宿題ですけど、旦那ともですね、


「さすがにあの修羅場はまだ刺激が強いだろう」


 という結論に至りまして、とりあえず、


『なかなか出て来なかった(もー、息子君ったらのんびり屋さんね★)ので、パパとママはとぉーっても会いたいなぁーってワクワクして待ってたよ(キャハ』


 みたいな、お前仮にも(アマチュア)コメディ作家だろ? もっと捻れよ! もっと面白おかしく出来ただろ?! っていう感じになりました。


 ていうか、えっ、宇部さんってコメディ作家カテゴリなの? ってびっくりしました?

 いや、むしろこれ以外に何当てはまります? ね、私はコメディ作家。もうね、言ったもん勝ちですからこういうのは。言ったもん勝ちではありますけど、書いたこともないミステリー作家とはもちろん名乗れないわけで。私本人はミステリアス路線(顔出しNGという意味で)で売っていこうと思いますけど、作品にミステリーの要素は皆無。


 さて、あっという間に2月になったわけなんですけど、1月はあんなに書くことがたくさんあったのに、2月に入った途端に枯渇するの何なんでしょう。ちょっと神様面貸しな?

 

 ここ最近で面白かったことといえば、息子の連絡帳に担任の先生が色々書いてくれるんですけど、いまどうやら図工の時間は『紙版画』というものに取り組んでいるらしくて。まぁぶっちゃけその『紙版画』の時点で何だそれ、って感じなんですけど、そこは一旦置いといて。


 それでですよ、その紙版画でですね、


『息子君はメガカブトムシを制作しています』


 って書かれてたんですよ。

 作るものがいちいち壮大すぎる! 何だよ、メガカブトムシって!! 


 昆虫をメガにするんじゃないよ! ママは虫関係ほんとに苦手なの!!



 それでですね、ここ最近の息子のブームがですね、立体作品なんですよ。いや、いままでも立体のものはよく作ってたんですけど、これ文章で説明するの難しいんですが、立体の折り紙作品なんです。

 といっても、例えばそういう本があってその通りに作ってるとかじゃなくて、手とか足とかのパーツをそれぞれ何かそれっぽい形に折ったり切ったりして作って、それで、最終的にはセロテープでそれらを無理やりくっつける、っていう力業作品です。


 毎日のようにそのやたらとゴテゴテした作品を持って帰ってくるんですけど、問題はその作って来たものなんですよ。


 こないだは、モスラ(成虫)でした。

 かなり出来が良く、ちゃんと脚も6本あって、虫感がすごいです。つまり、気持ち悪いです。

 その次はヘラクレスオオカブトでした。

 こちらも大変出来が良く、何と背中の羽が開くようになっていまして、パタパタ動かすことが出来ます。虫感がすごいです。つまり、気持ち悪いです。


 総じて虫感がすごくて気持ち悪いです。


 いや私だってね? いくら虫がダメだって言ってもですよ。多少デフォルメされた感じのイラストとかね? そういうのは全然平気ですよ。殺虫剤に描かれたやつは正直吐き気がするけど、ちょっとファンシーな感じのカブトムシとかミツバチとかね、そういうのは全然平気ですよ。


 だけれども、息子の作るモスラやらカブトムシやらは何かこう……虫感がすごいんですよ。もうね、紙で作られたものだってわかりきってても、ちゃーんと気持ち悪いんですよ。こんなの夜中に見たら私泣きますよ。


 息子の創作意欲は素晴らしいですし、工夫して作り上げる力っていうんですかね、そういうのも本当に才能だなって思うわけなんですけど。


 いやほんともう、気持ち悪いからやめてくれ。

 虫以外でお願いします。

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