第707話 どうしたら良いのか

 先日、私のお休みの日にですね、旦那とカツを食べに行ったのです。

 毎年この時期は旦那のお仕事がお休みなものですから、こういう時は家でまったり出来合いのものを食べるか、外食かになります(昼は作る気0)。ただ、いまはコ□ナがおっかないですからね、外食もとんと減ったんですけども、たまには、ということで。


 余談ですけど、いま『出来合い』って打ったら『溺愛』って変換されまして。おお、私のパソ子ちゃん、『溺愛』なんつぅ言葉知ってたのね、ってびっくりしました。溺愛ものなんて書いたことないんだけど。たぶん。いや、何だかんだ溺愛はしてるかもだけど、タグにそんなの書いた覚えないぞ。


 というのは置いときまして。


 私ね、カツを食べる度に思うことがあるんですよ。


 誰か、この千切りキャベツの上品な食べ方を教えてくれ!! っていう。


 考えたことありません? 私だけかな?


 ちなみに私の千切りキャベツの食べ方ですけど、まず、出来るだけ最初に食べます。理由は、先に野菜を食べた方が血糖値の上昇が緩やかになるとか、そういう話を聞いたからです。あと、大抵の場合、食事を前にした私は超絶空腹状態で余裕が0なため、それはもうがっついてしまう傾向にあるものですから、まずちょっと野菜を腹に入れて気持ちを落ち着かせたいというのもあります。


 それでですよ。

 カツ――余談ですけど(その②)、私は肉の脂身が苦手なので、カツといえばヒレカツかチキンカツと決めています――といえばもっさり千切りキャベツが付き物じゃないですか。お皿の中の配置としては、上半分がキャベツで下半分がカツですよね。で、先にキャベツから行こうと思ったらですよ、パラパラとその千切りがカツの上に落ちるんですよ。かといって、子どもじゃあるまいし、お皿の向きをくるりと変えるなんて出来ませんし。

 私の箸の使い方に問題があるのかもしれませんけど、絶対といって良いほど落ちるんですよ、千切りちゃんが。


 そんで、結構な大口を開けないと入らなくないです、キャベツ?

 これはまぁ欲張って掴みすぎなのかもしれないですけど。


 さすがに向かいに座ってるのは旦那とはいえ、ちょっと恥ずかしいんですよ。これ作法とかあるのかしら。


 例えばですよ、お嬢様とかね、もういっそ皇室の方々とかでも良いんですけど、カツを召し上がることってないのかしら、って。カツを召し上がるとなればですよ。そりゃあ当然のように千切りキャベツだって添えられるはずなんですよ。まさかあなた、カツだけお召し上がりあそばせってことないと思うんですよ。


 だから旦那に聞きましたよね。


宇部「(上記の千切りキャベツの上品な食べ方云々の話をした後で)皇室の方々はカツとか食べないのかな」

旦那「そりゃあ食べるでしょ」

宇部「だとしたら、千切りキャベツはどうするんだろう。こんな大口開けて食べるかな」

旦那「たぶんあれだな、一口サイズの量の千切りキャベツがちょん、ちょん、ちょん、って置いてあるんだと思う。で、それを上品に食べる」

宇部「成る程上品! じゃあカツ丼は? カツ丼はあれ絶対大口開けて食べる感じでしょ」

旦那「カツ丼も、カツを一口サイズに切ってあるんだよきっと」

宇部「成る程上品!」

旦那「そんであれよ、木の匙で食べるんだよ。何かもう「こちら、魯山人が使用した匙でございます」とか言ってさ」

宇部「いくら魯山人でも使用済みスプーンは嫌でしょ」


 まぁもちろん、一口サイズのキャベツとかその辺は旦那の想像なんですけど。でも、ほんとにこれって上品な食べ方ってあるんでしょうか。魚を食べる順番とか、お餅は器の中で切って食べるとか、私大人になってからテレビとかで見て知った感じなんですけど、そういうのの中に千切りキャベツの食べ方もあるのかしら。


 まぁ、あったところで私はもしゃもしゃ食べてポロポロ落としますけど。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る