第703話 新入り

 ついに買っちゃったんですよ。


 えっ、何を? って思いました?

 まーたもったいぶりやがって、このアラフォーおばさんめ、って思いました?

 それとも、あっ、宇部さんとうとう腹を決めたのね? でしょうか。


 まぁいずれにしてもですよ。


 買っちゃったんですよ。


 ミシンが直るまでの間の繋ぎ用ミシンを!!


 もう毎日のようにAmazonを物色しましてね(またAmaz○nで買うのかよ)。いや、一応ね、お店で買った方が安心かなって、近くにある電器屋さんも見ましたし、市内にあるイオンにも行ったんですよ。

 でも、電器屋さんの方は、昨今の手作りマスクブームのせいなのか、欠品してるんですよ。入荷未定とか書いてるんですよ。そいつが入荷するのが先か、ミシンが直るのが先か!?

 イオンの方はちゃんと在庫があってですね、私が使ってたbrotherのミシンなので、これでも良いかなぁと思ったんですが、やはり20,000円くらいするわけですね。いや20,000円なら安い方なんですけども。


 でも、これも壊れたらまた直すのに10,000円以上かかるんでしょ……?(壊さないはずがない)


 そう思ったらちょっと躊躇いますよね。


 買い換えではなくて、あくまでも繋ぎミシンの予定ですから。


 じゃあもうあれだ。

 いっそmade in どこかもわかんないような、ワン諭吉氏以内で買えちゃうくらいのやつで良いんじゃね? って。そんじゃもうAmaz○nだ! ってなわけでして。


 とはいえ、レビューとかね、めちゃくちゃ見ました。『まだ届いていませんが、期待を込めて★5つです』みたいなわけわかんないレビューじゃないやつね。すごいですよね、期待だけで★入れちゃうとか。そんなんで興奮してたら届いた瞬間その人爆発するんじゃないかな。


 さて、そんなこんなで届いたわけです。まず驚いたのは軽さですね。2キロくらいしかない。いままで使ってたやつはどうやら5キロくらいあったらしいので、半分以下ですよ。わかってて買ったとはいえ、その軽さに不安がよぎります。


 重量が2キロなわけですから、当然のように小さいです。子ども用かな? ってくらい小さいです。

 おまけにこれ、乾電池でも動くんですよ。コンセントがない場所でも使いたい時ってありますよね、みたいなことが書いてたんですけど、いまのところ、コンセントがないところでそんな欲求が湧いてきたことはないです。


 そんじゃとりあえず、糸のかけ方を覚えないとな、ってことで、説明書を開きます。made inどこかわかんないやつって、下手したら説明書が日本語じゃなかったりするんですけど、これは大丈夫でした。変な訳され方もしてなかったです。


 で、その糸のかけ方でさらに驚くわけですよ。

 めっちゃ手動じゃん、って。いや、手動なんですよ、前のやつもね。ただ、何ていうんですかね、説明が難しいんですけど、上の糸を通すところが前のやつはフックみたいになってて、サッと引っ掻けるだけだったんですよ。これはそのフックに該当する部分に穴が開いてて、そこに糸を通せ、と。


 えっ、穴に通すの!? って。毎回ここの穴に糸を通すの!? って。


 まぁ、その穴自体は大きいのでまだ良いです。直径5ミリくらいはありそうですから楽勝ですよ。


 ただ、最後。

 針に通す段になってですね、ここが手動なんですよ。いや、前のも手動(略


 前のは何かレバーを引いて飛び出た部分に糸を引っ掻けて、手を離すと穴に糸が通ってくれるやつだったんですよ。

 でも、新入りはですよ。

 あの手芸セットに入ってる糸通しわかります? 銀色のペラペラしたやつの先っちょに針金の輪っかがついてるアレですよ。アレが付属品として入ってましてね、これ使って通してくださいね、って。


 えっ、これで通すの!? 毎回こんな感じなの!? って。


 さらに下糸もですよ。前のはホビン(下糸用に巻いたもの)を中に入れたら蓋を閉めておしまい、ハイ縫ってOK! って感じだったんですけど、こいつはですね、ホビンを入れーの、針を下ろしーの、針を上げーの、出てきた糸を何か細い棒などを使って引っ掻けて出しーの、だったんですよ。

 

 何だよその何か細い棒って! それは付属しねぇのかよ!


 ただまぁ、これはあくまでも繋ぎミシン。私の裁縫欲求がもうどうにも止まらなくなった時の応急措置的なやつですから。どんなに縫うまでが面倒でも縫えりゃ良いのよ!


 というわけで、縫ってみました。

 全然縫えました。合格合格。


 ただあれですね、布を押さえる力がやや弱めなので、気を抜くと曲がります。これはテクニックが必要ですよ。


 子ども用みたいな顔して、さてはお前、上級者向けだな!?

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