第549話 働き方改革

 このコ□ナで働き方が変わってきたじゃないですか。

 リモートなんちゃらとかね、そういうやつ。


 そしたらほら、判子はどうする、みたいな感じになったりしてね。えっ、良いじゃん判子くらい。判子なんて作ろうと思ったらいっくらでも作れるしね? いや、駄目だけど。駄目ですけども。


 だってね、前の会社では上司のデスクに判子置いてあって、皆フツーに押してましたからね。いや、それも駄目なやつなんですけどね。毎日毎日、ほんと「これイチイチ判子いります?」って書類をですね、わざわざ上司を探し出してぺったんって押してもらわねばならないわけですよ。まぁぶっちゃけ私も面倒だったんですが、判子をもらいに来るのは私だけじゃないものですから、上司の方でも面倒だったんでしょうね。よほどの重要書類以外は「もう判子置いとくから勝手に押してって」となったわけです。上司のデスクにはそれ用の判子が常備されてましたから。


 とまぁ、これは駄目な例ですけども、でも、判子ってやろうと思えばこんなことが出来ちゃうわけですよ。私はね、常日頃そう思ってました。えっ、簡単に複製できるじゃん? って。


 だから、そこまでのこだわりを見せるんだったら、拇印でしょ。だとしたら拇印でしょ。そこの会社が常日頃から拇印を採用してるんだったら、それは出社しないといけませんよ。それならわかりますよ。ねぇ。


 とまぁ、今日話したいのはそんなことじゃないんですよ。

 まぁ判子の問題はですね、それはもうその会社の方でどうにかしていただくしかありませんから。私がここで熱弁ふるったところでですね、恐らく何も変わりませんから。ただ、もし仮にこれが私の会社だったらね、これは黙ってませんよ。社長である私はとにかく「さてはこいつなんも知らねぇ馬鹿だな」って社員が絶句するような判子に変わるアイディアを出しますよ。出してやりますとも。


 ま、会社なんてないんですけどね。


 それはそうとですよ。

 そう、違う話をしたいわけです。


 いや、ネットニュースでね、『ワーケーション』っていう言葉を知ったんです。私のこのしょうもない脳みそにですね、何か新しい言葉が入って来たんですよ。何よ、『ワーケーション』って。


 調べてみたらですよ。

 お仕事の『ワーク』と休暇の『バケーション』を合わせた言葉らしくてですね、観光地とかリゾート先でリモートワークすることをいうらしんですよ。すげぇな。もう遊んでんだか働いてんだか。これぞ働き方改革ですよ。


 ただ、気になるのが、画像を検索するとですよ。

 皆さん、砂浜的なところにPC持ち込んで仕事してらっしゃるんですよ。


 えっ、いまのPCって海に持ってって良いやつなの?

 水陸両用になったの? いや、PCはそもそも陸地対応っていうか室内専用だと思ってたんですけど。デザート仕様なの? いまどきのサラリーマンが使ってるPCってデザート仕様なの? 日本のビジネスマン、普段どこでどんな仕事してるの? 


 すげえなぁ。来てんなぁ、未来。

 

 って思ってたんですけど、普通に駄目みたいですね。砂も、もちろん海水も。

 皆さんもね、お気をつけて。砂浜にPCなんて持っていったらいけませんから。

 もしものことがあったら、総務とかにどえらい叱られるやつですからね。

 あのね、砂の中に落としてないからOKとかじゃないからね。あいつら風で飛ばされてくるから。キーボードじゃりじゃりしちゃうから。


 だからね、観光に来たんなら、観光に集中しなさいよ。さらに仕事もしちゃえ! とか欲張りなさんな。それとも何? ほんとは仕事なのにサボってきちゃったの? それで帳尻あわせようとしてんの? 


 いずれにしてもね。

 PCは室内でやろう?

 

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