第541話 鬼畜と加速
~前回のあらすじ~
いよいよ明日は宇部家全員お休みデー! コ□ナコ□ナでステイホームが叫ばれる中、宇部夫妻は「皆ですごろくを作って遊ぼう!」という、普段はなかなか出来ない大がかりな遊びを計画した。しかし、7歳と5歳に0からすごろくを作らせるとなると、それだけで1日が終わってしまうため、夫妻は『手作りすごろくキット(あとはマスを模造紙に貼るだけ)』を作成したのであった――――
で、迎えた翌日ですよ。
ゴミ出しやらお洗濯やらを済ませてですね、さぁ皆さんお待ちかねぇ! のすごろくタイムです。へへっ、これ見たらあいつらどんな反応するかな……? などと思いながら、昨夜作成した『手作りすごろくキット』を取り出します。
そこで私はこの手作りすごろくキットの致命的なミスに気が付いたのです。いや、致命的といっても、そこまでのじゃないんですけど。
何も書いてないマスを用意するの忘れた!
つまり、どこに止まっても、何かしらの指示があるのです。これは忙しない!
ちなみに我々が用意した指示マスは、
●いっかいやすみ
●ふりだしにもどる
〇1つすすむ
●1つもどる
〇3つすすむ
●2つもどる
〇かわいい/かっこういいポーズをする
〇となりのひととてをつなぐ
〇すきなうたをすこしうたう
〇すきなたべものをいう
〇すきなどうぶつのまねをする
〇さいころをもういっかいふっていいよ
これが最大4マスずつ(一枚の折り紙から4枚とれるので)。大量に作りすぎたため、何枚かは貼れなかったのですが、よりによってきっちり4枚ずつ貼ってしまったのが、上記●の鬼畜マス。いや、鬼畜マスという名前ではないと思うんですけど。しかも、『いっかいやすみ』マスはなぜか2人とも作っていて、計8枚もあったのです。
「どうする、いまからでも何も書いてないマス作る?」
と旦那と相談しましたが、「いや、常に何かしらの指示があった方が盛り上がるかもしれない」という彼の判断により、続行。子ども達と一緒にマスをちょきちょき切り、それらをのりでぺたぺたと貼りまして、あいてるところには好きなを描いたりと、なかなかの仕上がりになりました。
というわけで、すごろくスタート!
マスはとにかくカラフルになるように子ども達が選んで貼ったため、指示のバランスなどは一切無視です。
で、実際やってみるとなかなかの鬼畜っぷりです。
まず、1つすすみ、3つすすみ、流れるように1回休み。と、こんな感じのが随所にちりばめられています。何なら、1つすすみ、3つすすみ、2つもどるとふりだしに戻ったりもします。翻弄されまくり。途中ワンモアサイコロのマスがあったりしてめちゃくちゃ加速するゾーンもあるんですけど、さんざん進んだ先にまた鬼畜ゾーンに入ったりするわけです。
そんで、極めつけはゴール一つ前のマスが『ふりだしにもどる ざんねん』という。おい誰だ、ここにこれ貼ったやつ!
まんまと旦那と娘がそこにひっかかり、ゴール直前でスタートに戻されるという悲劇!
めちゃくちゃ盛り上がったのですが、かなり疲れる(精神的に)ので、もうしばらくやりたくないです。
あとやっぱり、何もないマスはあった方が良かったですね。
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