令和2年4月
第407話 修行僧のような
昔から『シャンプーハット』が謎だったんですよ。
私の記憶では、あれ、小さい頃も確か使ったことがないんですよね。親に頭を洗ってもらう時は、小さく折りたたんだタオルを目に当てて、さらに目をぎゅっとつぶって、ううう、と耐えていたものです。もうそれくらい顔に水がかかるのが嫌だったというか、目に入るのが怖かったというか。
さて、そんな水に対してビビりMAXの私でしたから、当然のように泳げもしないわけですね。まぁ、いまとなっては潜るくらいは出来ますけど、バタ足も一応ばしゃばしゃ出来ますけど、まぁー進まない進まない。こんなに足をバタつかせてるのに、こんなに進まないことってある? ってくらい進まない。これでも泳げるにカウントして良いものなのでしょうか。
まぁそれは良いです。
とにもかくにもシャンプーハットなわけです。使ったことはないけれど、きっと私も子どもが出来たなら、あのミステリアスな円盤を装着させて、その可愛い可愛いお目目にお湯やら泡やらが入らないようにするんだろうな、しちゃうんだろうな、って思ってたわけです。
だいたいの場合、私が『思ってた』ってやつは、実行に移されません。御多分に漏れず、宇部家ではシャンプーハットの力を借りずにかれこれ子育て7年やっております。
じゃあ、かつての私のように折りたたんだタオルを目に当てて――? と思うじゃないですか。ところがどっこい。
桶にお湯を溜めて、頭からじゃばー、です。
もうね、絵的には虐待か修行僧ですよ。真上から結構な勢いでぶっかけてますから。
いまとなっては何がきっかけだったのかわからないんですけど、気付けば結構小さい頃から桶でじゃばーでした。こう、せめて手でひさしを作って――っていうのはもちろん初期の頃はやってたんですけど、もう最終的には己の眉毛などでどうにかしろ状態でしたから。眉毛ってそういうために生えてるやつでしょ?
で、桶でざばざばぶっかけるのは平気なのに、なぜかシャワーが怖いという有り様でした。特に息子。こちらからすれば桶でかけられる方がよっぽど湯量も多いですし、勢いもありますから、怖いんじゃないかなって思うんですけど、どういうわけだかシャワーの方が怖いらしくて。
いまはもうシャワーも全然平気なんですけど、両家のじいじとばあばもびっくりですよね。「えぇっ?! 桶で?!」ですよ。しかも、ちょろちょろ~とかじゃないですからね。滝行か?! ってくらいにざばーっていきますから。初めて北海道の実家にお泊りだーってなった時、ウチの母は気を利かせて「シャンプーハット用意しとく?」とか聞いてきましたけど、そんなのいらん! って拒否しましたからね。ていうか自分の娘には使わなかった癖にお前!
しかしね、シャンプーハットですよ。
あれだと頭のてっぺんしか洗えないと思うんですけど、後頭部を洗う場合はどうするんでしょう。あの円盤が逆に邪魔ですよね。それとも、後頭部を洗う時には外すんでしょうか。あと、ちゃんとフィットするもんなんでしょうか。頭が大きすぎる場合、孫悟空のアレみたいにギチギチギチーって締めつけられて痛かったりしないんでしょうか。
シャンプーハット経験者の方、教えてください。
ああ、せっかくのエイプリルフールだったんですね。しまった、まるごと1話全部嘘を書けば良かった!!
ええと、いまさらですけど、私やっぱり男です!!
いや、嘘のつき方が雑すぎる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます