第324話 湯のイメージ
温泉、好きですか?
だいたいの日本人は好きって答えるんじゃないでしょうか。
もちろん私も大好きです。
ただ、好きだからといって、ほいほい入りに行けるわけではないのです。
近くにないわけじゃないけど、有名な温泉でもないし、近いといっても徒歩で行ける距離でもないし。
それにほら、産前産後ってなかなか行けないんですよ。妊婦さんって温泉駄目とか言われてですね、効能がアウトなのか、あっつい湯が駄目なのか、滑って転んだら危ないからなのか、その辺はわかりませんけど。そんで産んだら産んだで卒乳まではちょっと控えようかな、みたいなのもありますし、そもそも乳飲み子抱えて優雅に温泉なんて入れるか! っていうね。
いや、もう全然子ども達とも一緒に入れる感じなんですけどね。どっちももちろんおむつ卒業しましたし。でも、子どもってそんなにあっついの入れませんしね。いずれにしてもなかなかゆっくりとは入れないんです。温泉を100%楽しめるようになるのはもうあれですかね、よっぽど子ども達がそういうのが好きなタイプに育つか、あるいはいっそ巣立ってから旦那とゆっくり温泉巡りとか……うん、それはそれで良いなぁ。
でも、いまはやはり家の風呂が一番なんですよ。湯上りに素っ裸で『お●ん●ん体操』も出来ますしね。いえ、させませんけど。
そんなわけで、少しでも温泉気分を味わいたいということで登場するのが入浴剤なわけです。
近くのホームセンターの福袋の中にですね、『日本の名湯入浴剤セット』みたいなのが入ってたわけです。ちなみに、バスクリンとかバスロマンとか、そういうスーパーメジャーなところのやつではないです。
入っているのは全部で5種類。
草津、湯布院、登別、別府、箱根。もちろん登別以外何県にある温泉なのかさっぱりわかりません。ただ、有名だということはわかります。何せこの手の『日本の名湯セット』ではよく見かける名前ですから。もういよいよもって私が地理に弱い馬鹿だということが隠し切れなくなってきましたね。まぁ良いです。
で、早速一包試してみたんです。登別でした。やはり慣れ親しんだ……ってごめんなさい、実際登別の温泉にはそんなに行ったことはありません。けれども、私の中で温泉といえば『登別カルルス』! 『カルルス』部分ってなんなのってずーっと思ってたんですけど、どうやら『登別カルルス温泉』っていうのがあるらしいですね。へー(道民の癖に)。
いや、その『登別』なんですけど、お湯の色がですね、こりゃまた鮮やかなオレンジ色だったんですよ。そんでヒノキの香り。
え? 違うじゃん? って思ったんですよね。
だって『登別』っていったら、『登別カルルス』、『登別カルルス』っていったら乳白色じゃん?! って。いままでどんな入浴剤でも『登別カルルス』は乳白色だったじゃん?! って。
ああそうか、これが『登別』と『登別カルルス』の違いなんだな、って。乳白色が『カルルス』だったんだな、って。言われてみれば『カルピス』にも似てるしな、って。そう思ったんですけど、調べてみたら、『登別カルルス温泉は無色透明無味無臭の~』ってネットに書いてる……。だったら結局あの乳白色は何だったんだ……。私ずっとそう思い込んでたんですけど。それともカルルス温泉のどこかには乳白色の湯があるとか? メーカーさん、そこだけで判断したとか?
ちなみに、その残りの入浴剤なんですけど、
草津は森林の香りで若草色の湯。
湯布院は山桜の香りで桜色の湯。
別府は柚子の香りで藍色の湯。
箱根は蜜柑の香りで蜜柑色の湯
でした。
柚子の香りからの藍色の湯ってだいぶかけ離れている感じがするんですけど、どうにかならなかったのかなって思いつつも、でももしかしたら別府の温泉ってそういうものなのかもしれないし……。
でも、どうなんでしょう。いままで信じていた『登別カルルス』すらも虚構の可能性が出て来た以上、上記のやつもメーカー側の勝手なイメージで作られているかもしれません。上記の温泉に行ったことがあるという方、ぜひ情報をお待ちしています。
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