第321話 油断大敵
今日はね、実家が牙を剥いたっていう話をしようと思うんです。
ちなみにこれも大晦日の話ということでまだ昨年のお話。まだ年も明けて6日ですからね、そうそうネタなんてあるわけないんですよ。まだ引いてないけどもしかして私の今年のおみくじ末吉とかなんじゃないかしら。『待ち人来ず。』的な事書いてるんじゃないかしら。この場合の『待ち人』は『今年のネタ』だ。
いや、そんなことは一旦良いんですって。
実家って、最も油断する場所じゃないです? なんたってホームですから。本当の意味でのホーム。
けれども、例えば私なんかは
困るのよ、「宇部さん、北海道の人って締めはラーメンじゃなくてパフェなんでしょ?」って質問とかね。さては昨日のケンミンショーだな? 少なくとも私の中ではまだまだ締めといえばラーメンの認識と言いますか、いや、そもそも締めに入るほど遅い時間まで飲み歩かないっていうか、そもそも飲まないって言いますかね。歯みがきして寝てる時間ですから。
そんなこんなで北海道とはそれくらいの距離感なので、当然のようにもう私の部屋なんかもほぼ消滅してますし、帰る度に見たことない家具があったりしますから、まぁ8割くらいは思い入れのある実家ではあるんですけどちょいちょい「お前誰?」みたいなことになるといいますか。
けれど、旦那は違うわけです。
もうほぼほぼ毎日のように実家に通ってますし(何せそこが職場)、子ども達も学校&保育園に行く前に寄ったり、帰りにも寄ったりしてるくらいですから、もう第二の我が家くらいの距離感なんですよ。ただいまーって入りますからね。
やれGWだ誰かの誕生日だ、クリスマスだ年末だとなれば当たり前のように皆で集まってご飯食べたりもしますし、そのままお泊りなんてこともあります。
それくらい慣れ親しんだ実家なんですけどね、これがまた油断出来ない。うかうかしてるとガブリとやられちゃうわけです。
しかも、今回ガブリとやられたのは旦那と来たもんだ。ワシじゃねぇのかい。嫁いできた新参者の
いや、シャンプーね。
ここまで大げさに書いといてシャンプーの話なんですよ。
年末、まぁ毎年恒例の流れということで宇部家はお泊りとなりまして。その場合、子ども達は旦那がまとめてお風呂に入れるわけです。で、私がタオル持って脱衣所でスタンバイ、みたいな。そんで、3人が上がってから私が入るという流れになってるんですけど、旦那がですね、神妙な顔つきで上がって来たんですよ。そして、姑(つまり自分の母親)に尋ねるわけですね。
「母さん、どれがシャンプーなの、あれ」って。
100均の詰め替え容器なわけです。
完全にノーヒントのボトルが3本、仲良く並んでいたそうです。
ですが、まさか素っ裸の状態で聞きに行くわけにもいかず、「俺は一体いま何で頭を洗っているんだ……」と思いながら頭をわしゃわしゃ洗っていたとのこと。
で、正体不明のボトルが3本あったら、まぁ考えられるのは①シャンプー②リンス(もしくはコンディショナー)③ボディソープじゃないですか。
でもね、ボディソープはボディソープでそっちは売ってるボトルなんです。ビオレがちゃんと置いてあるんです。じゃあ、②と③は何が入ってるのよ。あっ、もしかしてリンスとコンディショナーとか? お義母さん、オッシャレー!
「ううん、ウチにリンスなんてないの。あれ使うと髪の毛しっとりしてペタッとなっちゃうから。松清さん、左端のやつが松清さんいつも使ってるやつ(いち髪)だから使って」
「えっ、あ、はい」
じゃあ結局残りの2つは何なの?!
そして、このバリカタハリガネにノーコンディショナーは厳しい! 明日の私は剣山だ。もう存分に活けてくれ、花でも何でも。
というわけで、大晦日、滑り込みセーフ! って感じで一ネタあった宇部家(at旦那の実家)でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます